2024.07.09
10月11日より「大樹生命Wリーグ 2024-25 シーズン」が開幕する。オフシーズンには注目の移籍もあったが、その中の一人がオコエ桃仁花だろう。
「海外でプレーすることを諦めたということではなく、ティム(ルイス)さんの下でやってみたいということが決断した一番の理由でした」
海外リーグから3シーズンぶりにWリーグ復帰となったオコエは、日本でのプレー、そしてENEOSサンフラワーズ入団についてこう語った。
オコエは明星学園高校(東京都)を卒業後、デンソーアイリスに入団。2シーズン在籍したのちに富士通レッドウェーブへと移籍した。富士通での3シーズンではWリーグ準優勝などに貢献し、個人としても「東京2020オリンピック」をはじめ、日本代表でも活躍。その後、活動の場を海外に移し、先シーズンまでギリシャやオーストラリアのリーグでプレーした。
「海外チームの場合、練習量が少ないことが多いのですが、今私は25歳。この先、26、27、28歳となるにつれて選手として脂の乗る時期になると思ったので、ここで日本に帰ってアジリティを高めること、NBA経験のあるヘッドコーチから教わることなど、日本に帰るにはいいタイミングなのではないかと考えました」と、オコエ。Wリーグに身を置くことは自身にとって大きなメリットと捉えており、NBAのミネソタ・ティンバーウルブズでアシスタントコーチ(2020〜23年)を務めたことのあるルイスHCからも多くのことを学べる機会だと考えているのだ。
当然、日本代表でもたくさんの経験を積んできたオコエには、加入1年目といえど課せられた役割は多いだろう。また、持ち味の3ポイントシュートなどアウトサイドでの得点はもとより、センターが多くないチームの中ではインサイドプレーの比重も大きいと本人も感じている。
今シーズンは、そういったプレースタイルの変化にも対応しながらの戦いとなるが、プレー以外にも新たな経験もあるようで、「試合に出たときに(他メンバーが)全員年下ということもあるので、私からハドルを組むことが何回もあります。そういった場面はシーズン中も増えると思うので、人としても成長できるのではないかと思います」と、言う。
ENEOSは、皇后杯は27回、Wリーグは前身の日本リーグを含めると23回優勝という圧倒的な数字を残している伝統チーム。「いやもう、あの体育館入ると、(壁一面に飾られている)優勝フラッグがすごくて(笑)。勝たないといけないなということは感じますね」と、オコエもその伝統をひしひしと感じているようだ。加えて、「組織のあり方など王者としてのプライドといったこともすごく感じるので、ENEOSというチームにに入ることができて感謝しています」とも語った。
ENEOSは昨シーズンまで14シーズン在籍し、幾多の優勝へとチームを引っ張った渡嘉敷来夢が退団。そのため、大きな変化を経て迎えるシーズンでもある。昨年まで高校界を沸かせた田中こころ、八木悠香といった新人たちも9月の『Wリーグユナイテッドカップ 2024-25』のEASTグループステージではアグレッシブな動きを見せており、オコエも「若い選手たちに力がある」という。
「かなり走り込んでいるし、仲がいいのも特長。チーム力があると個人的にはすごく思っています」と、今シーズンのチームをこう表現したオコエ。最後は3シーズンぶりのWリーグでの戦いに向けて意義込みを語った。
「日本でプレーすることが楽しみですし、海外で学んだことをチームに還元できるように。あとはブレることなく優勝を目指して、ENEOSの伝統を引き継ぐことができるように頑張りたいです」
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