2025.07.30
長きにわたり日本バスケットボール界をけん引してきた柏木真介氏の引退セレモニーが、8月30日にアイシン体育館で開催されることが決まった。開場は13時、開演は14時で、約90分間を予定している。チケットは8月1日に発売予定で、有料販売となり記念グッズも付属する。
柏木氏は北海道出身。小学3年生からバスケットボールを始め、東海大学付属第四高校(現東海大学付属札幌高校)を経て中央大学に進学。在学中は1学年上の五十嵐圭(新潟アルビレックスBB)とともにインカレ準優勝を経験した。2004年に日立サンロッカーズ(現サンロッカーズ渋谷)でプロデビューを果たすと、2006年にアイシンシーホース(現シーホース三河)へ移籍。初年度にチャレンジカップを制覇し、翌年にはJBL初優勝を成し遂げた。
2008年の天皇杯からは“Mr.バスケットボール”こと佐古賢一氏とともに4年連続日本一を達成。日本代表としても2004年から7年間にわたり活躍し、アジア競技大会やFIBA世界選手権に出場した。
2007年にはレギュラーシーズンMVP、プレーオフMVPをW受賞。その他にもベスト5賞、フリースロー成功率賞、スティール賞などを獲得し、シーホース三河のキャプテンとしてチームを支えた。2017年には名古屋ダイヤモンドドルフィンズへ移籍し、その後は新潟アルビレックスBBでもプレー。2020年にはシーホース三河に復帰し、同年にはチャンピオンシップ進出も果たした。
2024年には三遠ネオフェニックスへ期限付き移籍。2025年5月、43歳で現役引退を表明し、21年間に及ぶプロキャリアに幕を下ろした。
引退に際して、柏木氏は次のようにコメントしている。
このたび、2024-25シーズンをもってプロバスケットボール選手としてのキャリアを終える決断をいたしました。
これまでどんな時も温かく応援してくださり、支えてくださったファンの皆さま。スポンサーの皆さま。地域の皆さま。そして、私に関わってくださったすべての方々に心から感謝申し上げます。
また、どんな時も変わらず応援し、支えてくれた両親、家族には言葉では言い表せないほどの感謝の気持ちでいっぱいです。
思えば、9歳でバスケットボールを始めたあの日から、こんな未来が待っているなんて誰が想像できたでしょうか。
プロの舞台に立ち、日本代表の一員としてプレーさせていただき、多くのタイトルを手にすることができ、たくさんの歓喜を味わうことができた日々は子どもの頃の私にとって、夢のまた夢でした。
そして、気づけば21年間という長い時間、私はプロバスケットボール選手として大好きなバスケットボールとともに過ごさせていただくことができました。
今、胸の中にあるのは「これ以上ない幸せなバスケ人生だった」という、ただ一つの想いです。
嬉しいことばかりじゃなかったです。むしろ、悔しさや苦しさのほうが多かったかもしれません。それでも、多くの素晴らしい仲間たち、スタッフ、そして皆さまとの出会いがあったからこそ、私は前を向いて走り続けることができました。
そして、これまで在籍させていただいた日立サンロッカーズ(現サンロッカーズ渋谷)、名古屋ダイヤモンドドルフィンズ、新潟アルビレックスBBの皆さまにも、心から感謝申し上げます。それぞれのチームで過ごした時間が、私に新たな気づきや成長を与えてくれました。温かく迎え入れ、共に戦ってくださったすべての方に感謝申し上げます。
そんなキャリアを振り返る中で、私にとって大きな影響を与えてくれたのがシーホース三河(旧アイシンシーホース)です。
長年にわたりプレーさせていただいたこのチームでの経験が、私という人間を、選手を、そして心を育ててくれました。このチームがあったからこそ、今の私があります。ここで出会ったすべての方に。心から、ありがとう。
そしてもう一つ。
キャリア終盤、43歳という年齢にもかかわらず、迎え入れてくださった三遠ネオフェニックスに関わる全ての皆さま。
ほんの1シーズンでしたが、心に刻まれるほど濃密な時間を一緒に過ごさせていただきました。新たな挑戦の場を与えてくださったこと、心から感謝しています。
最後に。
私は、悔いのない選手人生を歩むことができました。
どんな時もバスケットに対して嘘をつかず、妥協せず、最後の最後まで、真正面から向き合ってきたことを誇りに思います。
こんなにも長く“バスケットボール”という愛すべき存在と共にいられたこと。
それは私の人生そのものであり、かけがえのない宝物です。
バスケットボールが私を育ててくれました。支えてくれました。そして、成長させてくれました。
そんなバスケットボールに出会えたことに感謝します。
そして、このすべての時間を支えてくださったすべての皆さまへ。
本当に、ありがとうございました。
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