2026.07.03
男子の『FIBA U17バスケットボールワールドカップ2026』が6月27日〜7月5日、トルコ・イスタンブールで行われた。2大会ぶりに出場したU17男子日本代表(FIBAボーイズランキング24位)は通算1勝6敗で、16カ国中14位だった。
大差で敗れる試合が多く、世界の壁の高さを改めて痛感させられる大会だったが、それだけに、各選手とも多くの課題と収穫を持ち帰ったはずだ。個人スタッツの3部門でトップ10入りした白谷柱誠ジャック(福岡大学附属大濠高校)や、アメリカ戦で22得点を挙げた佐藤久遠(東山高校)など、この経験を糧にさらなる成長が期待される。
名前を挙げた2人以外にも、同世代の各国精鋭が競い合う舞台で非凡な才能をのぞかせた選手は多かった。本記事では、将来性の高さを印象づけた3選手をピックアップして紹介する。
文=長嶺真輝

[写真]=fiba.basketball
4月にドイツで行われた『第31回 アルベルト・シュヴァイツァートーナメント』では出場時間が限られていたが、その後の強化合宿で、片峯聡太ヘッドコーチから「U17ワールドカップでは主力を担ってもらわないといけない」と発破を掛けられ、期待に応える覚悟で大会に臨んだ。
初戦のイタリア戦では成功率こそ23.1パーセントだったが、13本のシュートを放ち、「ジャックに点数が偏ってしまうところもありますが、2番手の得点源としてもっと活躍しないといけないと思い、打ちきりました」と強い決意をうかがわせた。

[写真]=fiba.basketball
ディフェンスでは相手の進行方向の正面に入り、体で受ける習慣が身に付いており、スティール数は平均2.3本を記録した。体の線を太くしていけば、さらに上のレベルでも十分に戦える選手になるはずだ。

[写真]=fiba.basketball
高校でも指導を受ける片峯ヘッドコーチが「予測の中でプレーできる選手」と評する通り、ディフェンスの嗅覚が鋭い。特段スピードがあるわけではないが、自身が「この場面ならバウンドパスがくるだろう、とか、この位置にいればスティールできそうという予測をしながらプレーしています」と言うように、相手の意図を先読みしたポジショニングがうまい。
先を読む力はオフェンスにも生きている。安定したボールハンドリングで視野を広く保ち、冷静に内外へパスをさばく。武器であるボールプッシュも素早い状況判断が求められるため、この能力が下支えしていることは間違いない。

[写真]=fiba.basketball
一方、今後プロや世界基準のポイントガードに成長するためには、3ポイントシュートの精度向上は必須だ。今大会の試投数は2本のみで、成功はゼロ。本人も「クラッチスリーを打てる力の無さは課題です。ここで再認識したので、また頑張って練習したいです」と自覚を語る。
外のシュートの脅威が増せば、ドライブとの相乗効果でさらに引力が増し、ゲームを支配できる司令塔に近づくはずだ。

[写真]=fiba.basketball
平均出場時間は16分弱で、スタッツは1.1得点、2.9リバウンド。数字だけを見れば、取り上げることに首をかしげる人もいるかもしれない。しかし、長い手足が目を引く全身のシルエットは若かりし日のヤニス・アデトクンボを彷彿とさせ、世界の強豪に臆することなく挑み続ける姿は、大器の片りんを強く感じさせられるものだった。
今大会では7試合全てで先発を任され、200〜210センチ台の各国ビッグマンとマッチアップし続けた。3試合で5ファウル退場となり、攻守におけるポジショニングや接触の仕方などに課題を残したが、ファウルを恐れて消極的になることなく、リバウンドやブロックに跳び続けた気持ちの強さは十分評価に値する。

[写真]=fiba.basketball
ミーティング中には常にメモを取り、練習中にコーチから受けた助言も練習後に書き留めるという。指揮官は「バスケットボールの原理原則を理解しきれていない分、エラーは起こりますが、すごい向上心があるので、全ての経験を成長の糧にしてくれると思います」と、その将来性に期待を寄せる。
まだ高校1年生であり、身長が200センチ台に乗る可能性もある。アウトサイドシュートなどの習得もこれからだろう。まだ荒削りだからこそ、スケールの大きな選手に育っていくことを期待せずにはいられない。
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