2020.01.09

令和初の皇后杯はJX-ENEOSが7連覇か? それとも他のチームが阻止するのか?

ファイナルラウンドに勝ち上がった8チームで令和初の皇后杯チャンピオンを決める
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「第95回天皇杯・第86回皇后杯 全日本バスケットボール選手権大会」のファイナルラウンドが1月9日(木)から始まる。皇后杯は10日に準々決勝、11日に準決勝、そして12日に決勝の3連戦。ハードな戦いとなる。

 その皇后杯で今大会でも優勝候補筆頭に挙げられるのが7連覇を目指すJX-ENEOSサンフラワーズだ。Wリーグで首位をひた走るチームは、開幕戦こそ富士通レッドウェーブに敗れたものの、12月29日を終えた時点で13勝1敗という成績を残している。

 チームの平均得点は87.0点と12チームの中で一番の数字を叩き出し、さらに平均失点でも60.14点と富士通レッドウェーブの59.71点に次いで2位。高い得点力だけでなく堅いディフェンスも強みの一つだ。

 そのJX-ENEOSの準々決勝の相手は富士通を皇后杯2次ラウンドで破ったアイシン・エィ・ダブリュウィングス(以下アイシンAW)。エースの宮下希保やルーキーの梅木千夏など外角シュートが当たった時は手が付けられないほど。JX-ENEOSといえど気の抜けない戦いを強いられるだろう。

 また、準々決勝では、現在Wリーグで勝敗が並んでいる(11勝3敗)トヨタ紡織サンシャインラビッツとトヨタ自動車アンテロープスとの対戦が好カードだ。

 トヨタ紡織は新人ながらスターターを担う東藤なな子、齋藤麻未らの活躍もあり、人とボールとが連動する動きで相手を翻弄。Wリーグでも台風の目として暴れている。

 一方のトヨタ自動車は昨年大会準優勝のチーム。Wリーグでは序盤こそプレーでかみ合わないシーンも見られたが、ここにきてチームプレーの精度も上がってきている。開幕戦(10月)での対決では1勝1敗の五分となっているだけに、どちらが試合の主導権を握るか、注目の一戦だ。

 JX-ENEOSと逆の山では、前回大会ベスト4のデンソーアイリス、そして昨シーズンのWリーグで初の準優勝に輝いた三菱電機コアラーズが有力か。

 デンソーは、髙田真希、赤穂ひまわりのアジアカップ4連覇を達成した日本代表コンビに加え、赤穂さくらや稲井桃子らが元気なところを見せている。12月には近藤楓のケガから復帰もあり、選手層が増した状態で今大会を迎えることとなるだろう。

 そのデンソーに準々決勝で挑むのが山梨クィーンビーズ。山梨は皇后杯2次ラウンドで東京羽田ヴィッキーズに勝利してのベスト8進出。高さのあるデンソーに対して、鍛え上げてきた鉄壁のチームディフェンスから勝機を見出す。

 三菱電機はWリーグの序盤で黒星が先行したが、後半戦に白星を重ねて7勝7敗の6位。調子は上向いており、一発勝負となる皇后杯では総合力を前面に出して一気に決勝まで駆け上がりたいところだ。

 しかし、対戦する日立ハイテククーガーズも三菱電機同様に高いチーム力を誇示するチーム。ガードの北村悠貴が得点やパスでチームを盛り立てている。

 三菱電機の古賀京子ヘッドコーチと日立ハイテクの藪内夏美ヘッドコーチは、現役選手時代は好敵手として幾度となく対戦しただけでなく、日本代表ではチームメイトだった仲。このカードは“女性指揮官対決”にも目が離せない。

 8チームの中ではJX-ENEOSがやや抜けている感はあるが、Wリーグ同様に混戦が予想される今年の皇后杯。短期決戦では、どのチームも準々決勝の出来がその先を占うだけに、準々決勝の10日から高レベルなバトルが繰り広げられそうだ。

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