2020.01.11

トヨタ紡織サンシャインラビッツ・東藤なな子――19歳のポイントゲッターは真のエースへ成長中

チームの得点源を担うトヨタ紡織のルーキー東藤[写真]=伊藤 大允
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「悔しいです。悔しいし、自分のプレーもできなかったので不完全燃焼です」

「第86回皇后杯 全日本バスケットボール選手権大会」の準々決勝、69―87でトヨタ自動車アンテロープスに敗れたトヨタ紡織サンシャインラビッツの東藤なな子は、試合について問われ、開口一番こう語った。

 試合は出だしこそ先行したものの、開始5分で追い付かれると、そこからはリードを許す展開に。東藤もWリーグでのトヨタ自動車との対戦(10月)では決まっていたドライブを警戒され、「ボールを持ったら中が絞られていて、ドライブに行ってもスペースが狭く、行き詰ってしまったことが多かったです」と、思うように得点が伸ばすことはできなかった。加えて前半でファウル4つとファルルトラブルに…。

「リーグの時からファウルが多いのが課題になっていたのですが、それがまだ修正できていないです」と東藤。それでも、「先輩たちに相談をすると『ファウルはゲームをしていく中で学んでいくから、経験して試合の中で修正していこう』と言ってくれるので、ファウルになるところとそうでないところを見極めていけるようにしていきたいです」とも語った。

準々決勝ではドライブを警戒され思うように攻めることができなかった[写真]=伊藤 大允

 新人ではあるものの、すでにポイントゲッターとして活躍する東藤へのマークは、今回の試合同様にWリーグでもこれからきつくなるだろう。東藤もそれは承知の上。「マークが厳しくなるけれど、それでも点を決める、それでもパスをさばける、そうなってから“エース”と言われると思います。まだそこまでは達していないので上を目指して頑張りたいです」と前を向く。

「こういう経験をして勉強してくれれば」とは指揮を執る中川文一ヘッドコーチ。初めての皇后杯は悔し思いで終わったが、この経験がトヨタ紡織の若き点取り屋を真のエースへと成長させる。

文=田島早苗

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