2019.10.27

東京ホームでの初対戦はアルバルク東京が攻防両面でシーホース三河を圧倒

三河のエース、ダバンテ・ガードナーを11得点に抑えたA東京のディフェンス [写真]=B.LEAGUE
バスケットボールキング編集部

A東京の田中大貴が10個、安藤誓哉が7個のアシストを供給した [写真]=B.LEAGUE


 10月26日、アリーナ立川立飛でアルバルク東京シーホース三河が対戦した。ちなみに Bリーグがスタートして以来、A東京の東京エリアでのホーム開催で三河戦が行われたのは今回が初めてだ。

 試合は静かな立ち上がりを見せる。A東京は安藤誓哉田中大貴からアレックス・カークへパスがつながり得点を重ねていく。対する三河も金丸晃輔にボールを集め、第1クォーターでチームが奪った16点のうち、金丸が8得点とチームを牽引していった。

 試合が動いたのは第2クォーター、A東京のディフェンスにタフショットを強いられた三河の得点が止まった中盤、カーク、安藤、田中が一気に攻め立てる。三河の鈴木貴美一ヘッドコーチはタイムアウトを請求してA東京の流れを切ろうとするが、オフィシャルタイムアウトを加えた3度のタイムアウトでもそれを止めることができず。約3分間無得点の状況が続き、A東京はリードを15に広げてしまった。

 後半に入ってもA東京のディフェンスに苦しんだ三河だが、第3クォーターには岡田侑大熊谷航らの若手組が奮起。2人で11得点を挙げる活躍を見せたが、攻防において主導権を渡さなかったA東京がそのままゲームを進め、今シーズン初の顔合わせを勝利で終えた。

A東京のルカHCは「ハイレベルなディフェンスをしてくれた」と選手を称えた

A東京のルカHCは「ほぼ40分間、ハイレベルなディフェンスをしてくれた」と選手を称えた [写真}=B.LEAGUE


 スタッツで目を引くのはターンオーバーについて、A東京が3個に対して三河は実に14個を数えた。ターンオーバーからの得点はA東京が25点に対して三河が3点と、強固なディフェンスからアーリーオフェンスを狙うA東京の持ち味が存分に発揮された内容だったと言えるだろう。

 試合後の記者会見でA東京のルカ・パヴィチェヴィッチHCは「水曜開催ゲームが2週連続で続く中、選手たちは疲れていたがしっかりとプレーしてくれた。三河はリーグでもトップクラスのオフェンスが武器のチーム。それに対して試合に出られる8名の選手がハイレベルのディフェンスを40分間ほとんどの時間帯でやり遂げてくれた」と選手たちを称えた。

 またオフェンスに関して質問が及ぶと、ルカHCは「ピック&ロールやポップから、パスをしっかり展開してボールを左右に振ってからアタックできた」と満足げな表情を見せた。この試合、田中大貴が10個、安藤誓哉が7個のアシストを供給。「(ケガで離脱の小島)元基、(Gリーグ・テキサス・レジェンズと契約する馬場)雄大がいない中、メインのクリエーターは大貴と誓哉だ。彼らからいいパスが供給されているが、今日に関してはチームメイトが決めてくれた結果」と、冷静に分析した。

「1桁の点差で終えたのは明日につながる」と三河の鈴木HC

終盤の粘りは「明日の試合につながる」と三河の鈴木HC [写真]=B.LEAGUE


 対する三河の鈴木貴美一HCは「ミスから簡単に点を取られてしまった。それがすべてだったと思う。不用意なロングパスや安易にセンターへ入れとうとしたパスを狙われた」と悔やんだ。A東京のディフェンスに関して「リーグで一番頑張っているチーム」と評価。「ピック&ロールの守り方もヘルプに行くのではなく、そのプレーに関わっている2人でしっかりと守ってくる。ボールマンを担当していない選手はパスカットを狙っているので、その守り方で戸惑ってパスをしてしまうとミスにつながってしまった」と反省点を挙げた。

 それでも「試合の終わり方は良かった。1桁の点差で終えたのは明日につながると思う」と次戦に向けて気持ちを切り替えた。A東京のディフェンスに対しても「しっかりとスクリーンを使いながら攻めれば慌てることはない」とコメント。試合の終盤にはガードナー、金丸をベンチに下げて明日に備えていただけに、第2戦の戦いぶりに注目が集まる

文=入江美紀雄

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