2022.05.15
レギュラーシーズン上位8チームによる「B.LEAGUE CHAMPIONSHIP 2021-22」がいよいよ幕を開ける。出場チーム紹介第7回目は宇都宮ブレックス。初代王者に輝き、昨季のファイナルに進出したチームを紹介する。
宇都宮ブレックスはB1最高勝率を記録し、ファイナルへ進出した昨季から一転、今季はワイルドカード枠でCSを戦うこととなった。
大黒柱のライアン・ロシター(現アルバルク東京)や大ベテランのジェフ・ギブス(現長崎ヴェルカ)などが抜け、苦しいシーズンだった。開幕から2連敗スタートになるなど、とりわけ前半戦は新たなロスターでの戦いぶりを構築するのに時間がかかった。オフェンスでは比江島慎を中心にし、ディフェンスでもゾーンを多用した。また新外国籍選手では、チェイス・フィーラーをフィットさせるのに時間を要したところもあった。そのため、開幕から12月一杯は多くの星を落とす結果となった。
しかし、この期間は厳しい対戦相手が多く、ある意味でこの結果は必然だったとも言える。後半戦になるとチームのケミストリーができていったこと、ディフェンスがより強固なものになったことなどで勝率は上がり、終盤の4月になってシーズン最長の6連勝をマークするところまで持っていった。
クォーターファイナルではBリーグ屈指のライバルとも言える、千葉ジェッツとの対戦となる。今季、千葉とは2勝2敗。リーグナンバーワンオフェンスの千葉と同ナンバーワンディフェンスの宇都宮という“盾矛”のカードではあるが、ポストシーズンはレギュラーシーズンとは別もの。おそらくはディフェンスを中心とした、フィジカルなやり合いになるはずだ。
ファイナルを含めて、Bリーグのポストシーズンでこの2チームは3度対戦し、千葉が2度シリーズを制しているが、今回はどうなるか。宇都宮が勝つためには、オフェンスリバウンドやセカンドチャンスによってポゼッションを増やす必要がある。
リバウンドが勝敗を分ける重要な部分となるであろう宇都宮にとって、CSでキープレーヤーはジョシュ・スコットと、今季新加入ながら期待以上の活躍をしていると言っていいアイザック・フォトゥだ。しかし、彼らの活躍が肝要なのは当然のこと。むしろ、彼らのファウルがかさむことが大いに考えられるだけに、それをベテランの竹内公輔やフィーラーがどれだけカバーできるかが重要ポイントになってくる。
また、鵤誠司とテーブス海という大型なポイントガード陣が、富樫勇樹など対戦相手の司令塔をどれだけディフェンスで疲弊させられるかも見どころだ。
しかし、これまでホームのブレックスアリーナ宇都宮で開催されたCSのシリーズをすべて勝っている宇都宮が、熱狂的なファンの後押しのある同所で戦えない影響はやはり否めないのではないか。
屈指の強豪にとって、今季は例年以上に難しいポストシーズンになるかもしれない。
文=永塚和志
■クォーターファイナル(vs千葉ジェッツ@船橋アリーナ)
第1戦:5月14日(土)15:05開始
第2戦:5月15日(日)15:05開始
第3戦:5月16日(月)19:05開始※結果により開催されない可能性あり
■ロスター
・宇都宮(HC:安齋竜三)
田臥勇太
比江島慎
テーブス海
遠藤祐亮
竹内公輔
荒谷裕秀
渡邉裕規
鵤誠司
チェイス・フィーラー
喜多川修平
ジョシュ・スコット
アイザック・フォトゥ
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