2023.05.20
5月13日に川崎市とどろきアリーナで「日本生命 B.LEAGUE CHAMPIONSHIP 2022-23」のクォーターファイナル初戦が行われ、中地区2位の横浜ビー・コルセアーズが同1位の川崎ブレイブサンダースと対戦。91-86で“神奈川ダービー”を制し、クラブ初のチャンピオンシップで記念すべき初勝利を手にした。
ティップオフから藤井祐眞、前田悟、ニック・ファジーカス、ジョーダン・ヒースに連続得点を許し、第1クォーター開始2分29秒で0-11。すぐさまタイムアウトを請求した青木勇人ヘッドコーチは、試合後の記者会見で「今までも同じようなシーンがあったので、選手たちは意外と落ち着いているなと。ただ、落ち着いてはダメだと思って、タイムアウトを取りました。どうして点を取られているのか、どこが物足りないのか。『始まったばかり。第4クォーターが終わった時点でリードしていれば勝ちだから、そこまでしっかりとやろう』と話しました」と明かした。
レギュラーシーズンの3ポイントシュート成功率23.6パーセントだった森井健太が立て続けに長距離砲を射抜くと、ベンチから登場した河村勇輝やキング開も続いた。第1クォーターで8点差まで詰め寄り、第2クォーター開始からパトリック・アウダ、赤穂雷太が連続得点。前半を終えて7点差まで迫ると、接戦となった後半に川崎の得点を36点に抑え、91-86の勝利でクォーターファイナル突破に王手をかけた。
前半はファジーカスやヒースにオフェンスリバウンドを拾われ、パスミスなどのターンオーバーから得点を献上。それでも、指揮官が「自分たちのシュートで終わること、ディフェンスをリバウンドで終わること。あとは強度のあるディフェンスを続けながら戦えれば、十分にチャンスはあるなと。ハーフタイムでこれらの修正をかけたところ、選手たちが素晴らしい反応を見せてくれました」と語ったように、仕切り直しの後半に盛り返した。
レギュラーシーズン最終戦で負傷し、「出られない可能性もあった」(青木HC)河村だが、ベンチから19分24秒と限られたプレータイムながら勝負所での3ポイントを含む16得点に3アシスト2スティールをマーク。「自分ができる最大限のことをやろうと思っていました。(状態は)100パーセントではないものの、この1週間でできる限り100パーセントになるように準備してきました。今の自分にできる最大限はできたと思っています」と振り返った。
ただ、1勝を手にしただけで、セミファイナル進出を決めたわけではない。横浜BCを引っ張る22歳の若き司令塔は「1試合勝っただけで満足することは全くありません。2試合勝って結果が出るのがチャンピオンシップ。もう明日に向けて切り替えています」と、第2戦に目を向けた。
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