2023.10.26

篠山竜青が3季ぶりキャプテン就任の想いを語る…長く共闘したファジーカスのために「覚悟を決めた」/B MY HERO!

“盟友”ファジーカスのラストシーズンのため、「覚悟を決めて」キャプテンに返り咲いた篠山[写真]=B.LEAGUE
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 Bリーグ応援番組『B MY HERO!』が10月24日に配信。番組内では川崎ブレイブサンダースで3シーズンぶりにキャプテンに就任した篠山竜青に、番組MCの『こにわ』がインタビューを行った映像が流れた。

 番組では、インタビュー冒頭に2023-24シーズンのチーム状況を質問。篠山は「新しいメンバーも入ってきて、オフェンスもディフェンスもシステムが変わってきて、新しい風が吹いていい感じでチームが構築されているなと感じています」と、開幕から6勝1敗と上々の滑り出しを見せたチームを評価した。

 好調を維持する川崎で、3シーズンぶりキャプテンに返り咲いたことについては「長いこと(キャプテンを)やっていて、しばらくキャプテンという立場から離れたことによって、見える景色が変わった」とコメント。「いろんな立場を経験して戻ってこられたので、いい部分も悪い部分も見えて自分のためにもなると思うし、今年のチームは新規メンバーも含めて経験のあるメンバーがそろっているので、チームとしてはやりやすい環境でやらせてもらえているなという感じはしています」と話した。

 また、長らく共闘してきたニック・ファジーカスが今シーズン限りでの引退を表明。川崎は2023-24シーズンを「NICK THE LAST」というテーマを掲げて、ファジーカスを称えるとともに最後の戦いに挑んでいる。

 佐藤賢次ヘッドコーチからキャプテンに指名されたという篠山は「ニックが最後のシーズンだということで、彼と長くやっているメンバーがキャプテンをやるべき」だと感じていたと言い、「そこで賢次さんから指名されて、やっぱり自分がやるべきなんだろうなということで覚悟を決めました」と経緯についても明かした。

23-24シーズン限りでの引退を表明しているファジーカス[写真]=B.LEAGUE

 2021-22シーズンに藤井祐眞にキャプテンを譲るまで、実に7シーズンにわたってチームをけん引していた篠山。当時は自分以外がキャプテンを務めるチームを久々に見ることで、様々な思いを抱えていたという。

「長く(キャプテンを)やっていて、僕には僕なりのやり方があったし、それを(藤井)祐眞に押し付けるつもりは全然なくて、祐眞がやるんであれば祐眞らしくやればいいし、ということで見ていました」と、藤井がキャプテンを務めた21-22シーズンを回想。

「彼なりにリーダーシップを発揮してくれていましたし、プレーで、背中で見せることや、プレー中に話す機会も増えたし、そういった意味でキャプテンという立場が人を成長させてくれる部分も大いにあるんだなと見ていて感じたし、サポートをうまくしてあげられればという気持ちで見ていたので、あれはあれで僕にとっても貴重な経験でした」と、と当時を振り返った。

2021-22シーズンは藤井祐眞がキャプテンを務めた(写真は21-22シーズン)[写真]=B.LEAGUE

 また、日本代表でもキャプテンを務めた篠山は、クラブでの振る舞いと代表活動でのそれにも違いがあることを感じていたという。

 篠山は「日本代表とクラブのキャプテンは別ですね」とはっきりと言う。その理由としては「日本代表では、各チームのエースや各年代のスーパースターたちが集まってきているわけなので、みんなプライドがあるしリーダーシップもある」と回答。その分「あまり苦労はなかったです」と話した篠山だが、一方で難しかったのは対外関係だったようだ。

「外からのプレッシャーですね。注目度が上がるにつれてメディアからも注目されたり、それに伴って批判もされた」と当時を振り返る。「そういう状況で僕らは、世界になかなか行けないところからワールドカップ出場を決めて、東京オリンピック出場を決めてと、転機になるような時期に代表をやらせてもらっていた」と記憶をたどりながら話した。

 そのため、必要となるキャプテンシーはまるで別物だったようだ。「状況の変化にみんなで対応するとか、一つになって周りのいろんな意見に惑わされないで頑張ってやっていこうとか、外から自分たちを守るような感じのキャプテンシーとか発言とかを求められていた部分はあったと思います」と、日本代表だからこそのプレッシャーを乗り切るべく奮闘していたことをうかがわせた。

 ただ、篠山にとってキャプテンを務めるということの軸はぶれていない。「細かいところは変わっていくと思いますが、根本的にあるのは、自分が先頭に立って、声を出して盛り上げてハードワークして、という、幹というか芯になる部分は変わらないんじゃないかなと思います」。

 また、キャプテンを務めるにあたって「自分は前向きに、とにかく楽しくポジティブでプラスな雰囲気でやりたい」と実践。そのためにも「なるべく発信する言葉は前向きな言葉にしていきたい」というポリシーのもと、仲間への声掛け一つにも気を配っていた。

 最後に、久しぶりのキャプテンを務める2023-24シーズンでの意気込みを尋ねると、「今年はコミュニケーションを大切にしていくことを課題としている」と即答。「(在籍が)長い選手もいて、いい部分もあるんですけど、デメリットを挙げるとするとなあなあになってしまうことがある」と分析する。

「新しく入ってきた日本人の野﨑(零也)も飯田(遼)もですし、ロスコ・アレンも(トーマス・)ウィンブッシュも、みんないろんなチームで経験をしてきて、年齢的にも若手から中堅になってきて、一人ひとりがリーダーシップをとれるので、自然とコミュニケーションは活発になってきているし、そこはすごく今年の新加入選手に感謝しています」

 最後に川崎のファン、『サンダースファミリー』に向けた今シーズンの意気込みをお願いすると、「久しぶりにキャプテンをやらせてもらいます。『NICK THE LAST』ということで、オールインで今シーズンに懸けていきたいと思います」と、23-24シーズンのスローガン『All-In』を用いてコメント。続けて「みなさん、キャプテンについてきてください!一緒に戦ってください!よろしくお願いします」と呼びかけた。

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