2024.06.16

【注目のFA選手|ベテラン編】“ファンタジスタ”や“元MVP”に加え、橋本竜馬や谷口大智ら元日本代表もズラリ

今夏Bリーグ自由交渉選手リストに公示された注目選手 [写真]=B.LEAGUE
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 加熱するBリーグの移籍市場。実績豊富なベテランから若手の有望株まで、すでにさまざまな選手が自由交渉選手リストに名を連ねている。本稿では2024年6月16日時点でBリーグ自由交渉選手リストに公示されている選手の中から、注目のベテラン選手6名をピックアップして紹介する。

並里成(群馬→?)

[写真]=B.LEAGUE


生年月日:1989年8月7日(34歳)
ポジション:PG
身長・体重:172センチ・72キロ

 沖縄県出身の並里は、福岡第一高校からスラムダンク奨学金第1期生としてアメリカ留学なども経験し、2009-10シーズンにキャリアをスタート。2021-22シーズン終了後に合計8シーズンプレーした“地元”琉球ゴールデンキングスを離れ、2022-23シーズンに群馬に移籍した。移籍2年目の今シーズンは、60試合に出場し、1試合平均6.2得点2.0リバウンド4.5アシストの成績を残している。
 昨シーズンと比べてプレータイムは減少したが、同等のプレータイムだった2021-22シーズンの成績と比べると平均得点やアシストをはじめ多くのスタッツで上回っており、“ファンタジスタ”の実力は健在。観客を魅了する唯一無二のプレースタイルも相まって、今回の移籍市場においては引く手数多の存在だろう。

橋本竜馬(A東京→?)

[写真]=B.LEAGUE


生年月日:1988年5月11日(36歳)
ポジション:PG
身長・体重:178センチ・81キロ

 福岡県出身の橋本は、福岡大学附属大濠高校、青山学院大学を経て、2011年にアイシン シーホース(現シーホース三河)でキャリアを始めた。その後、琉球ゴールデンキングスレバンガ北海道を経て2023年夏にA東京に加入。今シーズンは57試合に出場し、1試合平均12分25秒2.4得点1.4アシストをマーク。先発での出場はなかったものの、貴重な控えの司令塔としてベンチからチームを支えた。
 司令塔としての実力はもちろん、日本代表でもキャプテンを務めた強いリーダーシップは大きな魅力。今シーズンはベンチスタートが主となったが、コートに立てば気迫溢れる激しいディフェンスでチームを鼓舞し、要所での3ポイントも光った。アイシン時代にはJBLやNBLで優勝も経験、コート内外で多大な影響力を持つ“勝者のメンタリティ”を持つ存在として、獲得を望むチームも多いだろう。

アキ・チェンバース(SR渋谷→?)

[写真]=B.LEAGUE


生年月日:1990年9月19日(33歳)
ポジション:SF
身長・体重:191センチ・90キロ

 アメリカ人の父と日本人の母を持つチェンバースは、学生時代をアメリカで過ごしたのち、2013年に浜松・東三河フェニックス(現三遠ネオフェニックス) に加入。サンロッカーズ渋谷千葉ジェッツ横浜ビー・コルセアーズ、群馬を経て、昨夏からは再びSR渋谷でプレーしていた。今シーズンは45試合に途中出場し、1試合平均12分16秒のプレータイムで、3.5得点1.4リバウンド0.7アシストをマークしている。
 2019年から2022年にかけては3シーズン連続で平均10得点越えを記録し、トム・ホーバスヘッドコーチが率いる男子日本代表にも招集されるなど、日本屈指の実力者であることに疑いはなし。攻守両面で輝く高い身体能力と、今シーズン成功率46.4パーセントを記録した3ポイントは大きな武器。SR渋谷は契約交渉を継続すると明言しているが、その動向に多くの注目が集まっている。

金丸晃輔(三遠→?)

[写真]=B.LEAGUE


生年月日:1989年3月8日(35歳)
ポジション:SF
身長・体重:192センチ・88キロ

 福岡県出身の金丸は、福岡大学附属大濠高校、明治大学を経て、パナソニックトライアンズに入団。その後はシーホース三河でエースとして長らく活躍し、2020-21シーズンにはレギュラーシーズンMVPも受賞した。三河退団後は島根スサノオマジックを経て、2022-23シーズンから三遠でプレー。移籍2年目だった今シーズンは、B1公式戦で先発24試合を含む42試合に出場し、1試合平均8.2得点1.3リバウンド0.7アシストをマークした。
 35歳となりプレータイムは減少傾向にあるが、スタッツが示す通りオフェンス能力は健在。最大の武器である3ポイントは今シーズンも成功率41.0パーセントを記録した。今シーズン前半戦はベンチスタート、後半戦はスターティング5を務めたがいずれの立場からも高いパフォーマンスを披露しており、あらゆるシチュエーションへの適応力も魅力の一つだろう。

谷口大智(島根→?)

[写真]=B.LEAGUE


生年月日:1990年4月15日(34歳)
ポジション:PF/C
身長・体重:201センチ・105キロ

 奈良県出身の谷口は、並里に次ぐスラムダンク奨学金第2期生としてアメリカ留学を経験したのち、2015年に秋田ノーザンハピネッツへ入団。広島ドラゴンフライズ茨城ロボッツへでのプレーを経て、2022-23シーズンに島根へ移籍した。加入2年目の今シーズンは54試合に出場し、1試合平均2.7得点1.4リバウンド、3ポイント成功率37.1パーセントをマークした。
 茨城時代には31歳にして日本代表初招集を経験。ホーバスジャパンに招集されているだけにビッグマンながら3ポイントを武器としており、今シーズンは成功率37.1パーセントを記録している。明るいキャラクターでムードメーカーとしてもファンに愛される選手。島根は谷口との契約交渉継続を明言しているが、ファンは固唾をのんで動向を見守っていることだろう。

岡田優介(A千葉→?)

生年月日:1984年9月17日(39歳)
ポジション:SG
身長・体重:185センチ・81キロ

[写真]=B.LEAGUE


 元日本代表の実績も持つ岡田は、9月に40歳の誕生日を迎えるベテランシューティングガード。Bリーグ開幕以降は京都ハンナリーズ、アースフレンズ東京Zを経て、2021年に創設初年度となるA千葉に加入した。在籍3年目はレギュラーシーズン42試合に出場し、1試合平均7分32秒のプレータイムで、3.1得点0.5リバウンド0.3アシストの成績を残した。
 退団発表後、自身のSNSで選手以外のオファーの存在を明かしながらも、「選手としてプレー出来る可能性をあと1カ月だけ探し待ちたいです」(5月24日投稿)と綴り、現役続行の意思を表明している。武器とする正確な3ポイントは今シーズンも成功率34.6パーセントを記録。1月のライジングゼファー福岡戦や4月のアルビレックス新潟BB戦では5本の3ポイント含む2ケタ得点を記録している。選手会の初代会長を務めたプロ意識の高さも、チームに好影響を与えることが期待される。

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