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今年で47回を数える「全関西バスケットボール大会」。今年も北信越、東海、近畿、中国、四国、九州の強豪が広島に集結した。特にここ数年は九州新人大会と日程が重なっていたが、今年は九州新人大会より1週早く全関西大会が行われたため、男子は長崎西(長崎県)、大分舞鶴高校(大分県)といった各県の1位、さらには福岡大学附属大濠高校(福岡県)と、九州大会に出場するチームも参戦した。
優勝したのは激しいディフェンスから速い展開へと持ち込む走力、そしてフィジカルの強さに高さなどで他を圧倒した福大大濠。エースの横地聖真がドライブからシュートをねじ込めば、西田公陽が3ポイントシュートを沈め、2メートルの木林優も高さを活かしたリバウンドだけでなく、3ポイントも鮮やかに決めるなど、1試合平均101.5得点と高い得点力を見せた。
「新人戦の中部ブロック大会、県大会が終わり、2、3月はトレーニングを含めて、もう一度基礎的な練習をしてきました。今大会ではそれがどれぐらいできているかを見ることやゲームに慣れるという狙いを持って臨みました」と福大大濠の片峯聡太コーチ。加えて「トランジションの中でのシュートの精度。入らないことはないのですが、連続で入る、相手にタイムアウトを取らせるような展開にする練習を徹底しないといけないと感じました」と今後の課題も口にした。
“春の腕試し”の様相が強いこの大会。準優勝となった北陸高校(福井県)の久井茂稔コーチは「下級生を含めて選手を試すこと。また、課題を持ちながら、試合をする中でチームをもう一度作っていこうと臨みました」と語る。さらに3位の高知中央高校(高知県)の瀬田幸穂コーチも「(主力に)下級生が多く経験が少ない。四国にはない高さやスピード、フィジカルなどを体感させてもらい、いい勉強になりました。たくさんのやるべきことを整理しないといけないので、今からが勝負です」と実りのある3日間を振り返った。
そして地元チームで決勝リーグ進出を決めた4位の広島皆実高校(広島県)の藤井貴康コーチも、「(決勝リーグに進み)3日間で6ゲームするというのが最低条件だったのですが、決勝リーグに来て改めて、コンタクト、走力がまだまだこのレベルではいけないと感じました。肌身を持って戦えたことは、チームのスタートだったと思います。足りないところはたくさんありますが、チームの成長が楽しみだなと感じました」とコメント。多くのチームが“手応えと課題”を得た大会となったようだった。
■第47回全関西バスケットボール大会 男子決勝リーグ試合結果
優勝 福大大濠(3勝0敗)
準優勝 北陸(2勝1敗)
3位 高知中央(1勝2敗)
4位 広島皆実(0勝3敗)
福大大濠 94-86 高知中央
福大大濠 107-74 広島皆実
福大大濠 98-49 北陸
北陸 73-72 高知中央
北陸 102-95 広島皆実
高知中央 93-68 広島皆実
写真・文=田島早苗