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11月3日、アクシオン福岡にて「SoftBankウインターカップ2018 平成30年度 第71回全国高等学校バスケットボール選手権大会」の代表校を決める福岡予選の決勝戦が行われた。男子の決勝カードは福岡第一高校vs福岡大学附属大濠高校。ともに全国屈指の強豪校である両校が、1枚しかない本戦の行き切符を懸けて激突した一戦は、福岡第一が79-71の僅差で福大大濠を下した。
試合は、開始から意地と意地がぶつかり合う点の取り合いとなる。福岡第一は先制の3ポイントを許したが、小川麻斗、河村勇輝(ともに2年)の得点で一時4点をリードする。しかし、立て続けに3ポイントを浴びせられ、20-22で第1クォーターが終了。
第2クォーター序盤はゾーンディフェンスを敷いた福大大濠に対し、福岡第一は外のシュートを選択。しかし、シュートが入らず攻めあぐねると、福大大濠が木林優(2年)の3ポイントで一歩リード。残り4分を切った時点で26-33となったが、福岡第一はクベマジョセフ スティーブ(2年)のインサイド、河村と松崎裕樹(3年)のコンビプレーで点差を詰める。福大大濠もゾーンプレスで流れを変えようとするも、福岡第一はすぐさまタイムアウトで断ち切って主導権を渡さず。前半を終えてのスコアは、36-36の五分となった。
後半は木林の長距離砲でスタート。しかし、福岡第一がゾーンプレスから相手のミスを誘うと、そこから速攻を仕掛けてスティーブのダンクが炸裂。その後も速い展開から相手のファウルを誘い、フリースローから加点していく。中盤には小川、松崎の連続得点もあり2ケタリードを奪ったが、福大大濠は中田嵩基(3年)、木林の3ポイントで食い下がり、56-54で勝負の第4クォーターへ。
最後の10分間も序盤からスティーブと木林が点を取り合い、拮抗した好ゲームが繰り広げられる。中盤、福岡第一はスティーブが4ファウルに追いこまれながらもインサイドで奮起。対する福大大濠も、同じく4ファウルの土家大輝(3年)をコートへ戻し勝負に出ると、その土家が逆転の3ポイントをねじこみ70-71。しかし、試合終了残り1分半を切った時点から、福岡第一は松崎が連続得点を奪って5点のリードを作ることに成功する。この得点で勝利を大きく手繰り寄せた福岡第一。最後はファウルゲームを仕掛けた相手から逃げきり、8点差で勝利を手にした。
試合終了を告げるブザーが鳴ると、両チームの選手たちは涙で健闘を称え合った。福岡第一の井手口孝コーチも「嬉しいですけど、こんなに辛い試合はない。大濠高校も素晴らしいですよ。この2チームを全国の決勝で戦わせたいと今でも思っています」と、涙でインタビューに答えた。ライバルとの激闘を制した福岡第一は、これで3年連続11回目となる冬の全国切符を獲得。連覇を狙った昨年のウインターカップはベスト4、今年のインターハイでは初戦敗退という屈辱を味わった同校。だが、12月23日からのウインターカップは福大大濠の想いも背負い、再び日本一を目指す。
【試合結果】
福岡第一 79-71 福大大濠(@アクシオン福岡)
福岡第一|20|16|20|23|=79
福大大濠|22|14|18|17|=71
取材・文=小沼克年