2020.01.29
契約を結んだ三遠の北郷謙二郎代表は、「これは夢かなと思っていたのですが、こうして記者会見を行うことができて安心です。今回の河村選手との契約には三遠の前身であるオー・エス・ジーフェニックスの監督を務められた中村和夫先生の導きがあったからこそだと思っています。私がフェニックスに入団したころ、当時高校生を集めたフェニックスカップを開催されていて、そこに福岡第一も出場していました。私は宮崎県の小林高校出身ですが、同じ九州の福岡第一とも試合をした経験があり、井手口(孝コーチ)先生とはそのころからお付き合いさせていただいており、今でも大切なバスケ仲間です。井手口先生には河村君を快く送り出していただきました」と契約までの秘話を語った。
また、北郷代表は現役時代、河村と同じポイントガードを務めていたが、「僕も河村選手と同じように攻撃的な、得点が取れる司令塔でした。でもスピードは河村選手の方が5倍も10倍も速い」と分析。また、当時マッチアップした田臥勇太(宇都宮ブレックス)との比較を聞かれると「田臥選手は視野が広く、360度くらい見えているのではないかと思っていました。チームメートになったこともありますが、パスを受けるのが大変だったと覚えています。ただ今の河村選手と比較すると、得点力、スピードでは河村選手の方が上だと思います」と、高評価を与えた。
福岡第一卒業後は東海大学への進学が決まっていることもこの会見の中で河村自体が語ったが、「高校生はウインターカップが12月に終わると、大学の合宿が行われる3月まで時間が出来ます。その時間の使い方が大切で、1、2月の大事な時間に『プロの厳しい世界を経験するのもいいのでは』と井手口先生が言ってくださいました。自分としてもバスケのない時間はもったいなく、しっかりとバスケをやれる環境にいたかったのです」とコメント。
また背番号「0」を選んだ理由を問われると、「高校時代は8番をつけて色々なことを経験させていただきましたし、日本一にもなりました。でもこれからはその過去をすべて忘れてゼロからスタートしたかったからです」と答える表情はすでにプロの顔になっていた。
会見で鹿毛誠一郎GM兼アシスタントコーチは翌日に控える千葉ジェッツ戦でのデビューを明言。千葉との対戦と言えば、昨年の「第95回天皇杯・第86回皇后杯 全日本バスケットボール選手権大会」2次ラウンドで河村が所属する福岡第一が4連覇を目指す千葉に挑戦したことが記憶に新しい。結果は最終スコア73-109と大差で敗れたものの、随所に持ち味のディフェンス力と速攻で千葉を苦しめる場面も。
それだけにどのようなパフォーマンスを見せてくれるのかに注目が集まる。しかし、当の河村は冷静に状況を分析。「自分としては縁が深いなと思います。やりがいがあるし、チームの勝利に貢献したいと思います。天皇杯の時は相手も高校生との戦いでしたが、今度はプロ同士の対戦。相手もプロならチームメートもプロです。個人的なことよりもチームの勝利を優先したい」と意気込む。
三遠によれば、明日、河村選手がコートインすれば、B1での最年少出場記録が更新されるという(これまでの記録は同クラブのダシルバヒサシの18歳9カ月17日)。「将来はプロとしてプレーしたい」と語っていた河村だが、すでにその夢は実現したことになる。「日本代表の正ポイントガードになって世界で戦えるようになりたいと思っています。プロになる夢は果たせましたが、それなりの覚悟が必要です。これまでお世話になった先生、両親、関係者の方に感謝しながら、覚悟を持って臨みます」。最後は自分に言い聞かすように決意を語った。
なお、1月25日17時5分ティップオフ予定の三遠vs千葉の放送・配信は以下のとおり。
・バスケットLive
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取材・文=入江美紀雄
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