2021.07.23

インターハイ男子注目選手(6)テーブス流河(報徳学園)「向上心を持ち続ける攻撃型司令塔」

ドライブに外角シュートにと果敢に得点を狙うテーブス流河[写真]=吉田孝光
フリーライター

 7月25日から30日にかけて新潟県で行われる「令和3年度全国高等学校総合体育大会バスケットボール競技大会(インターハイ)」。2年ぶりとなった夏の祭典に向け、バスケットボールキングでは大会で注目の選手をピックアップした。

■男子注目選手(6)テーブス流河(2年/報徳学園高校/兵庫県)

 昨年の「SoftBank ウインターカップ2020 令和2年度 第73回全国高等学校バスケットボール選手権大会」で2年連続のベスト8となった報徳学園(兵庫県)。昨年は208センチのコンゴロー・デイビット(日本大学1年)を擁し、高さを中心としたオフェンスだったが、今夏は一転、「スモールボール。昨年のスタイルとは違います」(田中敬コーチ)とサイズの小さい布陣で挑むこととなった。

 そのチームの中で得点源を担うのが2年生のテーブス流河だ。ポイントガードでもあるテーブスは、「令和3年度 第68回近畿高等学校バスケットボール大会」では3試合を戦って1試合平均29.0得点。アシストやリバウンドでも大きく貢献していた。

 得点面でいえば、特にドライブからフィニッシュまでの技が多彩で、相手にとっては分かっていても止められないほど。駆け引きの上手さと「大きい選手が相手になると普通のレイアップシュートでは点が稼げないので、(シュート時の)ボールの回転などは練習中から意識しています」といったような細かいスキルをいかんなく発揮していた。

テーブス流河は得点力の高いポイントガード[写真]=吉田孝光

 テーブスは、昨年からスターターを務めるが、今年のチームを「RUN&GUNのようなスタイルで、ハイペースの試合は好きなので楽しくプレーしています」と言う。

「シューターが多いのでシューターたちにシュートを打たせるようにしながら自分も得点に絡んでいくのが仕事だと思っています。それとリバウンドも得意としているので、全般的に仕事をすることが必要だと思います」と現在のチームでの役割も語った。

 敗れた洛南高校(京都府)との準決勝後には、「個人的には得点は取れていたのですが、アシストやリバウンドがあまり取れていなかったので、レベルの高いチームと対戦するときも(他の試合と)同じようにどれも欠けずにプレーできるようにしたいです」とインターハイに向けた課題を挙げたテーブス。Bリーグの2020-21シーズンで最優秀新人賞を獲得したテーブス海宇都宮ブレックス)を兄に持つ司令塔は、「どのレベルにいっても自分のポテンシャルを最大限発揮できるようにすることが目標です。インターハイでは弱点のないプレーをして全てにおいて見せ付けたいです」と静かに話しながらも、強い意志をのぞかせていた。

写真=吉田孝光
取材・文=田島早苗

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