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7月25日から30日にかけて新潟県で行われる「令和3年度全国高等学校総合体育大会バスケットボール競技大会3(インターハイ)」。2年ぶりとなった夏の祭典に向け、バスケットボールキングでは大会で注目の選手をピックアップした。
「オフェンスもディフェンスも粘り強くできたことが勝ちにつながったと思います。でも、ディフェンスの面で、簡単に3ポイントシュートを打たれていたり、相手にオフェンスリバウンドを取られたりしていたことが多かったので、そこは課題です」
6月25~27日の期間で行われた「令和3年度 第68回近畿高等学校バスケットボール大会」の決勝戦後、優勝という結果にもしっかりとした口調で今後に向けての課題を語ったのは洛南高校(京都府)の岩屋頼(3年)。落ち着いたボール運びや的確なパスでオフェンスを組み立てる司令塔で、リバウンドなどディフェンス面でも安定したプレーを見せる選手だ。
さらに今年はキャプテンも務めており、就任当初は名門・洛南のキャプテンというプレッシャーはあったそうだが、「今は誇りに思えます」と言う。加えて「チームの流れが悪いときに、声を出して一つにまとめたることは、試合の中で必要だと思うので、そういったところは徹底してやっています」とも語った。
全国大会で3位となった京都精華学園中学時代は、得点面での貢献も大きかった岩屋。だが今は、「周りに点を取れる選手が多いので、自分で点を決めたいときは決めにいきますが、その日のみんなの調子に合わせて、調子のいい選手にシュートを打たせるようにしています」と他選手の特長や状況、バランスを見てその時々にあったプレーでチームを支えている。
チームは6年ぶりのインターハイ出場。すなわち、岩屋自身は初めての夏の全国大会となる。
「入学してから初めての経験なので、楽しみというのが大きいです。でも、その中で勝っていきたいなという気持ちも強いです」と岩屋。
「ディフェンスから速い展開に持っていくバスケット、サイズが他のチームより小さいと思うので、走って勝てるようなバスケットを全国では見せていきたいと思っています」と試合では冷静沈着なチームリーダーも、来る本番に向けて胸を高鳴らせている。
写真=吉田孝光
取材・文=田島早苗