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8月10日から15日にかけて行われる「令和3年度全国高等学校総合体育大会バスケットボール競技大会(インターハイ)」。男子に続いて行われる女子は、新潟市で開催される。バスケットボールキングでは大会を盛り上げるであろう注目の選手をピックアップした。
襲いかかるようなディフェンスを見せたかと思えば、ボールを奪ってスピードあるドリブルでリングへ進み、力強いドライブでフィニッシュ。6月に開催された「第68回東海高等学校総合体育大会」では、目を見張る動きを見せた岐阜女子高校(岐阜県)の藤澤夢叶(3年)。特に桜花学園高校(愛知県)との決勝では「3ポイントシュートとドライブでしっかりシュートを決め切ることができたと思います」と、27得点を叩き出し、優勝の立役者となった。
藤澤は、162センチと全国で見れば小さいため、自分よりも大きな選手にディフェンスでマークされることが多い。それでも「工夫して、しっかりスピードのミスマッチを考えながらやっています」というように、相手を巧みにかわしてのシュートを放つ姿はお見事といえる。
出身は長野県で、ミニバス時代には全国優勝を経験。中学の時には全中(全国中学校大会)への出場はならなかったが、県で1位という成績を残した。その後、「チームの雰囲気も良く、人としても成長できる」という思いでミニバスの頃からその存在を知っていた強豪・岐阜女子の門を叩く。
昨年までは出場機会がそこまで多いわけではなかったが、昨年からの主軸が少ない今年のチームにおいて藤澤への期待度は高い。得点だけでなく、「ディフェンスから流れを持っていきたいので、強化しました」と、チームが重きを置いているディフェンスでも前線で激しく当たる姿でチームメートを鼓舞している。
優勝した東海大会を終え、「自信にはなりましたが、これからもしっかり謙虚に頑張りたいです」とすぐにインターハイへと気持ちを切り替えた藤澤。
「ドライブのとき、まだ状況判断が甘くて、ブロックショットをされたり、逆サイドのヘルプが来ているのに突っこんでしまったりしてしまいました。しっかり周りを見て、状況判断をしながらプレーしていきたいです」と、岐阜女子が誇るポイントゲッターは、さらにパワーアップした姿で新潟の地に乗り込む。
写真=山田智子
取材・文=田島早苗