2021.11.04

主導権を渡さなかった福岡大若葉が東海大福岡に競り勝ち福岡県を制する

ウインターカップ福岡県予選で優勝を果たした福岡大学附属若葉[写真]=佐々木啓次
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 11月3日、「令和3年度福岡県高等学校バスケットボール選手権大会・福岡県大会兼ウインターカップ2021第74回全国高等学校バスケットボール選手権大会・福岡県予選」の決勝戦が行われた。

 女子決勝にコマを進めたのは、機動力と外角シュートを持ち味とする福岡大学若葉高校と198センチのファール アミナタ(2年)を擁し連覇を狙う東海大学福岡高校。

 注目の決勝は、序盤に3ポイントシュートを中心に得点を挙げた福岡大若葉が先行していく。加えて福岡大若葉は、東海大福岡のアミナタのインサイドプレーや藤井心咲(3年)のドライブを警戒し、ペイントエリア付近のスペースを埋める、「小さく守る」(池田憲二コーチ)ディフェンスが機能。第2クォーターでは一時同点に追いつかれたものの、髙木日菜子(3年)の3ポイントシュートなどもあり、前半は42-35と福岡大若葉が7点のリードを奪った。

 加藤愛香(3年)のジャンプシュートや柿元舞音の速攻などで後半出だしにもペースをつかんだ福岡大学若葉。だが、対する東海大福岡も圧倒的な高さを持つアミナタにボールを集めて加点すると、相手のファウルを誘ってのフリースローなどでじりじりと点差を詰めていく。第3クォーター終盤にはそのアミナタがファウル4つとなったが、第4クォーター中盤には再びアミナタが奮起し、4点差にまで迫った。

 しかし、ここで踏ん張った福岡大若葉は、1年生の東紅花が3ポイントシュートを沈めるとキャプテンの中嶋そら(3年)も3ポイントシュートで続き、主導権を渡さない。その後、東がトドメとなる3ポイントシュートを決めた福岡大若葉が81-72で勝利し優勝。6年ぶりのウインターカップ出場に華を添えた。

「高校最後の大会となるので、思いっきりプレーできるように最大限の準備をしたい」と冬の全国大会に向けて意気込む福岡大学附属若葉の加藤

 相手の高さに対し、準決勝までとは違ったヘルプディフェンスの動きで対抗した福岡大若葉。「アミナタ選手にある程度点を取られるのは仕方がないと思っていました。得点源の藤井、神森(祐里)選手を乗らせなかったことが大きかったです」と池田コーチは試合を振り返る。さらに12月のウインターカップに向けては、「ディフェンスからブレイク。ブレイクが出なくてもアーリーオフェンスでシュートを生かしていきたい。今よりグレードアップして臨みたいです」と語った。

 また、体を張ったディフェンスや得点などで優勝に大きく貢献した3年生の加藤も「インターハイでは悔しい思いをしたので、ウインターカップではチームとして爆発したいです」と声を弾ませていた。

 なお、昨年同様に、福岡県は上位2チームにウインターカップ出場権が与えられており、福岡大若葉と東海大福岡が出場する。

【女子最終順位】
優勝  福岡大学附属若葉
準優勝 東海大学付属福岡
3位   福岡第一
    精華女子

準優勝の東海大学付属福岡は、アミナタを起点に攻撃を仕掛けた[写真]=佐々木啓次

取材・文=田島早苗

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