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7月27日から8月1日にかけて香川県で行われる「令和4年度全国高等学校総合体育大会バスケットボール競技大会(インターハイ)」。熱戦が期待される夏の祭典の開幕を前に、バスケットボールキングでは大会で見るべき注目のチームをピックアップした。
■女子注目チーム(4)京都精華学園(京都)
昨年は「令和3年度全国高等学校総合体育大会バスケットボール競技大会(インターハイ)」でベスト4、「SoftBank ウインターカップ2021 令和3年度 第74回全国高等学校バスケットボール選手権大会」では準優勝という好成績を収めた京都精華学園(京都府)。そのときの主力が多く残る今年は、昨年わずかに届かなかった日本一の座に近い存在といえる。
時折見せるトリッキーなプレーで会場を沸かせるガードの堀内桜花にディフェンスやリバウンド、勝負強いシュートが光るフォワードの八木悠香(いずれも2年生)。また、インサイドでどっしりと構えるイソジェ ウチェ(3年)とディマロ ジェシカ(2年生)のセンターと、どのポジションでも強さを見せる布陣は、中学時代から全国で活躍するキャリアの持ち主でもある。中でもイソジェとディマロは、インサイドだけでなく今年はドライブも積極的に試みるなど、攻撃のパターンが増えており、相手にとっては脅威となるだろう。
だが、チームは6月の「令和4年度 第69回近畿高等学校バスケットボール大会」(以下近畿大会)の決勝で大阪薫英女学院高校(大阪府)に逆転負けを喫し準優勝。このときは、「FIBA U16女子アジア選手権大会 ヨルダン2022」への出場のため八木と、直前の体調不良によりU16女子アジア選手権自体は不参加となったが、日本代表メンバーに選ばれていた堀内とを欠いての戦いとなった。
2枚看板ともいえる選手たちが不在の中、近畿大会では「選手たちでゲームの流れを読み、話し合いながら変化に対応していくこと」(山本綱義コーチ)を位置付けて臨んだ京都精華。その意図は、「留学生に頼る、あるいは八木や堀内に頼る、それからコーチたちの指示に頼るといった他力本願的な弱さがチームにあった」から。選手に託した上で戦った3試合を「選手が、自分たちでチームをどう作り上げていくかということを考えるいい機会になりました。悔しさや自覚が芽生えたと思いますし、負けたけれどかなり収穫はありました」と、山本コーチは振り返った。
加えて近畿大会では橋本芽依、桃井優ら1年生や2年生の川地汐夏らが奮闘。チームの底上げともなる頑張りに「成果は大きかった」と山本コーチも目を細めた。
現在、八木と柴田が7月17日まで行われている「FIBA U17女子バスケットボールワールドカップ ハンガリー2022」に参戦中。選手がそろっての練習はインターハイ前の約1週間となるが、近畿大会での負けをプラスに変えて本番に臨みたい。
文=田島早苗
写真=吉田孝光