2022.07.22

インターハイ男子注目選手(4)内藤晴樹(仙台大明成)「得点、ゲームメイク、リーダーシップの全部を任されたエース」

2年連続で『背番号6』をつける仙台大明成の内藤 [写真]=小永吉陽子
スポーツライター

 7月27日から8月1日にかけて香川県で行われる「令和4年度全国高等学校総合体育大会バスケットボール競技大会(インターハイ)」。熱戦が期待される夏の祭典の開幕を前に、バスケットボールキングでは大会で活躍が期待される注目選手をピックアップした。

■男子注目選手(4)内藤晴樹(仙台大明成)

『明成の6番』は歴代の司令塔がつけてきた番号だ。時には1つ上の菅野ブルースが2年生までつけたように、「将来ポイントガードになってほしいとの期待を込めて」(佐藤久夫コーチ)任命することもある。2年連続で仙台大学附属明成高校(宮城県)の司令塔番号を背負う内藤晴樹は、まさに将来を期待されて『6番』を託された188センチのマルチガードだ。

 一番の武器は多彩なシュート力。どんな体勢からもレイアップをねじ込み、ミドルシュートを沈め、最近は3ポイントの確率も高くなっている。こうしたアウトサイドからのシュートを、トランジションの中で決め切ることが魅力だ。この1年、シュート力を生かした内藤のプレーは様々な形で可能性の芽を出し始めている。

 たとえば、先輩の菅野がU19ワールドカップ出場のために不在だった昨夏は、インターハイで先発ポイントガードを務め、ボールプッシュで速い展開を作った。夏以降に菅野がポイントガードに固定されると、今度は3ポイントや要所のアシストで貢献。

 そして今年は、頼れる先輩たちが抜けた代を引っ張るエースとして、「第77回東北高等学校男女選手権」(以下東北大会)の決勝では攻めまくって48得点をマーク。また、状況によってはボールハンドラーとしてゲームメイクをすることもあり、何よりゲームキャプテンとしてリーダーシップが求められている。まさに「すべてを任せている」と佐藤コーチが信頼を寄せるマルチガードだ。そうしたすべての仕事をこなす中で見えてきた課題もある。

東北大会決勝で48得点をマークした攻撃力も魅力の一つ [写真]=小永吉陽子


「東北大会で試合をしてみたら、自分が得点を取るところと、マークを引きつけてからパスをするところの判断ができていなかったので、『自分が全部やる』の意味をもっとしっかり考えてプレーしなければいけないと感じました。『いい状況判断の中で自分がやる』ことを心掛けてチームを引っ張っていきたい」

 インターハイではマークが厳しくなることは必至。そんな中で攻め気を忘れずにチャレンジすることで、プレーの幅を広げるとともに、目の前にある勝利にも導いていけるだろう。

文・写真=小永吉陽子

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