2022.07.25

インターハイ女子注目選手（8）横山智那美（桜花学園）「隙のないプレーを求める絶対的エース」

横山は身体能力も高く、果敢にリングにアタック [写真]＝山田智子

田島早苗

フリーライター

　7月27日から8月1日にかけて香川県で行われる「令和4年度全国高等学校総合体育大会バスケットボール競技大会（インターハイ）」。熱戦が期待される夏の祭典の開幕を前に、バスケットボールキングでは大会で活躍が期待される注目選手をピックアップした。

■女子注目選手（8）横山智那美（桜花学園）

　桜花学園高校（愛知県）のキャプテン・横山智那美（3年）は、『さすが』と思わずうなってしまうようなプレーで見る者を惹きつける。

　体の身のこなしやステップ、ボールハンドリングなど、高いスキルを持ち、“ここぞ”という場面のシュートの決定力も兼ね備える。また競っている時間帯でも慌てることなくやるべくプレーを全うするメンタルの強さもあり、どれを取ってもトップクラス。初めてスターターとして挑んだ昨年のインターハイでは、攻防において活躍を見せ、優勝に大きく貢献した。
　
　今年はリーダーとして6月の「第69回東海高等学校総合体育大会」でも強気のプレーでけん引。優勝を果たし、「昨年は（決勝で岐阜女子／岐阜県に）負けていたので、勝てて素直にうれしいです」と安堵の表情を見せた。

　その東海大会を経て、自身の課題については「（苦しい時間帯に）フリースローを決め切れていませんでした。そういうところが勝負に影響すると思うので、夏に向けて隙を見せないようにしていきたいです」とコメント。さらに「ドライブからのシュートのフィニッシュが良くない選択になり、点につなげられなかったことがあったので、もっとディフェンスを予測しながらシュートを工夫していきたいです」とも語った。

　また、東海大会では、1年生でシックススマンの深津唯生との息の合ったピックプレーも披露。「練習からいろいろと聞いてくれて、コミュニケーションが取れています。インターハイでも今回（東海大会）の試合みたいに息ぴったりのプレーができるかなと思います」と笑顔を見せた。

「夏に向けてしっかりコミュニケーションを取り、試合ではボックスアウトを徹底して、リバウンドを取ってから自分たちの強みであるスピードあるバスケットを展開していきたいです」と夏の戦いを見据えた横山。

　優勝が使命のチームにかかるプレッシャーは大きい。だが、桜花学園のリーダーには、それを強い気持ちで跳ね除け、仲間を頂点へと導く力が十分に備わっている。