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今年のインターハイの組み合わせは、四隅のシード校を軸としてバランスよく配置された印象を持つ。その中で、昨年からの経験値と選手層の厚さを誇る第1シードの福岡第一(福岡)、第2シードの開志国際(新潟)、第3シードで昨年の覇者である中部大第一(愛知)を中心に展開するだろう。
開志国際高校(新潟県)は昨年から戦力が変わらないので“経験”というアドバンテージを持つうえに、サイズがある点が強みだ。3ポイントやドライブを得意とし、フィニッシュでダンクをぶちこむ197センチの介川アンソニー翔、U17代表で世界舞台を経験した190センチの武藤俊太朗(ともに3年生)の2枚看板が軸となる。すでに存在感を見せている1年生ガードの平良宗龍にも注目だ。
中部大学第一高校(愛知県)も昨年からのメンバーを擁しており、加えてウイングとインサイドに高さを持つ。速いボールプッシュで展開を作る下山瑛司、194センチの大型シューター坂本康成、力強さを持つ小澤飛悠、機動力で引っかき回す小田晟ら3年生個性派カルテットがアップテンポなバスケを展開。乗った時は止められない爆発力を持つ。
第4シードの仙台大学附属明成高校(宮城県)は昨年までの大型化から一転し、全員攻防のトランジションバスケで挑む。今年は他校に比べて対外試合ができておらず、経験の面ではこれからのチームだが、東北を制して地力がついてきたところだ。エース内藤晴樹とセンターのウィリアムスショーン莉音のリバウンドを軸に、一戦ごとに成長していくことがカギとなる。
右上シードのブロックでは東北大会準優勝の羽黒高校(山形県)がダークホース的存在だ。U17代表で2年生エースの小川瑛次郎とキャプテンの加藤律輝(3年)を中心に、東北大会を欠場した留学生バヤルバートル・エンフアマル(2年)が復帰すれば面白い存在。また関東の強豪である八王子学園八王子高校(東京都)と船橋市立船橋高校(千葉県)、中国大会を制した広島皆実高校(広島県)も全員バスケで上位進出を狙う。
左下シードのブロックでは、U17代表で得点力あるガードのルーニー慧(3年)を擁し、関東大会で優勝した正智深谷高校(埼玉県)、組織的な攻防を武器とするダークホース北陸学院高校(石川県)、昨年のウインターカップでベスト8入りした小林高校(宮崎県)ら粘り強いチームが集まった。
昨年からの経験値を持つチームが有力ではあるが、現時点はどのチームも発展途上。一戦ごとに成長するチームこそが夏を制するだろう。
文=小永吉陽子