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9月7日、「U18日清食品トップリーグ2024」の初戦が行われ、前回大会準優勝の桜花学園高校(愛知県)が登場した。
試合は、東海大学付属福岡高校(福岡県)を相手に「ファストブレイクで点を取れたし、白石(弥桜/3年)のフックショットも決まった。ゲームの入りをいい状態で入ることができたと思います」と、桜花学園の井上眞一コーチが言うように、出だしから白石、阿部心愛(3年)、金澤杏(2年)らで桜花学園が得点。開始約2分で10-0とスタートダッシュに成功した。その後もコンスタントに点を重ねていく桜花学園は、前半を終えて49-15と大きくリード。後半も堅いディフェンスで相手に容易に得点を許さず、終わってみれば88-33と大差をつけて勝利した。
だが、快勝にも「留学生のセンターに対して試合の入りで点を取らせてしまったところがあったので、そこは私が1対1でもっと守れたところかなと思います」と、試合後に反省の弁を述べたのは桜花学園の白石。マッチアップしたチャラウ アミ(3年)には試合を通して9得点しか奪われていないものの、出だしの失点を悔いた。
また、白石自身は11得点3リバウンド5アシストという数字を残したが、「ゴール下のイージーシュートを落としてしまったり、守れるところで守りきれなかったりしたので、個人的にはあまりいい出来ではないと思います」とも発した。
スターターの中で最長身の白石は、今年は高さのある留学生センターとのマッチアップが多く、『対大型センター』といった点では彼女がカギを握る存在だ。特に今年は6月の東海大会決勝や3回戦で敗れた夏のインターハイなど、いずれも高さのあるセンターを擁するチームの前に涙をのんでいるだけに、冬に向けてはインサイドの攻防はよりポイントとなる。
もちろん、白石もその意識は強く、「身長の高い選手に対して高さで勝負しようとしたら負けてしまうので、しっかり下から押し出すようにしています」という。
東海大福岡戦では高さのある相手に対してどの動きが通用するのか、またしないのかといったことを「考えながらやるようにしていた」という白石。それでもまだ「自分のことでいっぱいいっぱいになってしまうことがあるので、そうならないように頑張りたいです」と、気持ちを新たにする。
インサイドを担い、体を張り続けることは簡単ではないが、「大変ではありますが、コーチに付き合ってもらってしっかり練習をしてきたので、この大会(U18日清食品トップリーグ)を通していろいろ経験し、成長できるようにしたいです」と、力強く言う。
井上コーチは今後、白石の走力を今まで以上に生かしていきたいと語っており、本人も「勝てるところで勝っていきたいので、1試合を通して走り勝ちたいです」と、意気込む。
「ディフェンスはそれぞれが1対1で守るのではなく、チームディフェンスで5人で守っていかないといけないので、そこでのコミュニケーションをどんどんどんどん増やしていって、チームの中でのズレなどはゼロにしていけるようにしたいです」と、冬に向けたチームの課題を挙げた白石。さらに自身については「Wリーグの試合を見ていても、どこのポジションの選手でもオールラウンドにプレーしているので、私も試合ではセンターとしてやってはいるけれど、インサイドだけではなく、ジャンプシュートなど、シュートレンジもちょっとずつ広げていけたらいいなと思います」と、抱負を語った。
やるべきことはまだたくさんある。だが、だからこそ、伸び代も大いに残す桜花学園の大黒柱の戦いぶりに期待がかかる。
文=田島早苗