2022.05.26

男子代表のトム・ホーバスHCが『NBA KAIWA』に登場…ファンと交流、朝青龍も飛び入り参加

『NBA KAIWA』に登壇したトム・ホーバスHC[写真]=伊藤大允
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 NBA JAPANの公式ツイッターで26日、『NBA KAIWA』が行われ、男子日本代表のヘッドコーチを務めるトム・ホーバス氏が登壇。MCを務める佐々木クリス氏とともにトークを繰り広げた。

 昨夏行われた東京オリンピックで女子日本代表を指揮し、史上初の銀メダル獲得へ導いたホーバス氏。歴史的な銀メダル獲得に至った要因について問われた同氏は、「就任した時に金メダルを獲ると掲げて、髙田(真希)ら選手全員に『勝てるか』と聞いたら『はい』と答えたんです。それで目標が決まったから、練習後に『この練習で金メダル獲れるの?』と聞くようになった。それでどんどんレベルが上がっていった」と答えた。

 銀メダル獲得に大きく貢献した町田瑠唯は、WNBAのワシントン・ミスティックスへ入団。開幕戦から出場機会を確保しているが、ホーバス氏は「素晴らしい。とても応援している」と語った一方で、「彼女は本当に静かな人。だからもっと気持ちを見せてほしい。まだまだ秘めているものがある。HCとチームメートも言っているが、もっとシュートを打ったほうがいい」とアドバイス。そして「瑠唯はずっと家族。WNBAではいろんな問題やチャレンジがあると思うが、自分を信じて楽しんでほしい」とエールを送った。

ホーバス氏がWNBAで活躍する町田にエールを送った[写真]=Getty Images


 ホーバス氏は東京オリンピック終了後、男子代表の指揮官に就任。男子チームの指揮は自身初となるが、「男子はリングの上でプレーができる。プレースピードが速くて止まらないし、パスも上手」と印象を語り、「Wリーグに比べてBリーグは試合が多い。だからどうしても選手は疲れやケガがあるし、集まる時間も少ない」と吐露。「トーマス・ウィスマン(群馬クレインサンダーズHC)とも話をしたけど、代表チームがBリーグに参戦してはどうか、と。Bリーグのチームと代表が一緒にリーグ戦を戦って、代表に勝った試合数が多いチームがチャンピオンシップへ出場すればいい」とアイデアを披露した。

 また、ホーバス氏は今年4月に渡米し、ワシントン・ウィザーズ、トロント・ラプターズの試合を観戦したことを明かした。男子日本代表の核となる八村塁渡邊雄太とは試合前後で会話したといい、八村については「今シーズンシューティングがすごくよかった。一番大事なのはパーセンテージが増えたことで、日本代表のシステムを考えてもいいこと。彼がどうフィットするかすごく考えている」とコメント。渡邊については「彼とは久々に会ったけれど、体が大きく、強くなっていた。考え方もNBA選手になっていた」と語った。

ホーバス氏は今年4月に渡米し、八村(右)と渡邊(左)と会話したことを明かした[写真]=Getty Images

日本人選手でもNBAで活躍できるはず」

 この会ではファンから寄せられた質問をホーバス氏が直々に回答。「代表選手が絶対にもってほしいものは」という質問には、「僕が女子代表のHCになった5〜6年前はメンタルタフネスが足りなかった。今男子は世界レベルではないし、メンタリティを直さないと勝てない」と答え、技術面に関しては以下のとおり答えた。

「今の(男子代表の)システムにはパッシングが一番大事。いいパスなら3ポイントが入って、ターンオーバーも少なくなる。一番打ちたいシュートはレイアップ。2番目はフリースロー。3番目は3ポイントシュート。どれをするにもいいパスが大事です」

 さらに、今注目している選手について問われたホーバス氏は「若い選手だったら西田優大シーホース三河)。身長もあったフィジカルもあるし、巧みな選手」と答え、「今のNBAではジェイレン・ブランソン(ダラス・マーベリックス)やホセ・アルバラード(ニューオーリンズ・ペリカンズ)みたいに身長の低いポイントガードが活躍しているから、日本人でもできるはず。寺嶋(良/広島ドラゴンフライズ)や齋藤(拓実/名古屋ダイヤモンドドルフィンズ)もできる。日本代表のスタイルができたらできるはず」と期待を込めた。

 会の最後には、第68代横綱でバスケットボール好きとしても知られる朝青龍が飛び入りで参加。「NBAは黒人系の選手が多いが、アジア系の選手も技術があってすごく頑張っている」と語り、「日本人にも頑張ってほしい。どのスポーツにも言えることだけど、気持ちで負けたらいけない。僕みたいに熱くなってもいけないけど」と笑いを誘った。

第68代横綱の朝青龍が飛び入り参加した[写真]=Getty Images

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