2024.08.04
7月7日、有明アリーナで行われた「SoftBank CUP 2024(東京大会)」は、日本代表が韓国代表を88-80で退けた。6月22日の北海道大会を皮切りにスタートした強化試合は、オーストラリア代表との競り合いの末に1敗1引き分けに終わり、2日前に行われた韓国との初戦も1点差で惜敗。
4連戦のラストゲームで白星をつかみ、ジョシュ・ホーキンソン(サンロッカーズ渋谷)は「韓国との2試合を通しても、本当にたくさんのことを経験できたと思っています」とポジティブなコメントを残した。
この日はゲームハイとなる34得点14リバウンド。2ポイントシュートは15本中13本成功という正確さを見せ、仲間との合わせから豪快なダンクシュートも飛び出した。献身的なプレーでもチームをけん引。大黒柱として約32分間コートに立ち続けた。
「ビッグマンとしてしっかりペイントエリアで仕事ができるよう、リバウンドと周りにスクリーンをかけて味方をオープンにすることを意識しました。いいスクリールをかけることができれば自分がオープンになる可能性も高かったので、今日は集中してできました」
殊勲の活躍を見せた208センチのビッグマンは、ヒーローインタビューにも登場。背中を押してくれた1万3千人の声援には「最高で〜す」と日本語で応え、「自分の一番の目的はチームが勝つためにしっかりプレーすること。今日は得点、リバウンドを重ねて勝てたことがうれしいです」と笑顔を見せた。
昨年の2月、帰化選手として日本代表デビューを飾った。「FIBAバスケットボールワールドカップ2023」にも出場を果たすと、計5試合で平均21.0得点10.8リバウンド1.4ブロックをマークして日本をパリオリンピック出場へ導いた。パリで結果を残すためにもホーキンソンの万能性は必要不可欠であり、今回の韓国戦でも機能した河村勇輝との連携についてはこのように語る。
「河村はピック&ロールから自分でフィニッシュできる力があります。なので、彼がボールを持ってピック&ロールをすると、彼にディフェンスのプレッシャーがすごくかかりますし、判断力も高いのでスペースができれば僕にボールを入れてくれる。本当に彼とはいい関係性でピック&ロールができていると感じていますし、もっともっと連携を高められるとも思っています」
パリオリンピックでの目標はベスト8。選ばれし12名の戦士だけが大舞台に立つことができる。
「ここに来るまでトレーニングキャンプを重ねて、選手も何名かカットされてきました。でも、彼らがいなければチームとしてここまで成長できなかったですし、一緒に頑張ってきた仲間には本当に感謝しています」
切磋琢磨してきたチームメートやスタッフ、そして自分を支え続けてくれるファンや家族。たくさんの人たちの想いを胸に決戦の地へと飛び立つホーキンソンは、6月23日に29歳の誕生日を迎えた。今年はオーストラリア戦と重なり、試合後は自ら「誕生日なので1曲歌います」と、持ち前の美声で北海道にちなんだ名曲を披露。7日のお立ち台では「残念ですけど今日は歌わないです」とコメントしたが、「でも、オレたちのゴールが(達成)できたらもう1回歌います」と誓った。
日本代表に定着してからは“鷹ちゃん”の愛称でも多くのファンに親しまれている愛されキャラは、パリオリンピックでも強豪国を打ち破る立役者となり、我々に歓喜の歌を届けてくれるだろう。
文=小沼克年
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