2022.10.12

【Wリーグ開幕特集】篠崎、オコエが抜けるも、町田、宮澤、内尾を軸に15季ぶりの優勝を狙う

富士通の主軸を担う町田(左)と宮澤(右) [写真]=伊藤大允
フリーライター

第24回Wリーグは10月19日、国立代々木競技場第2体育館で行われるトヨタ自動車アンテロープスとENEOSサンフラワーズの一戦で開幕。新たに姫路イーグレッツが加わり、14チームによるリーグ戦がスタートする。ここではその14チームを紹介。激しい戦いの火蓋が切られる前に、チーム状況を確認してほしい。

文=田島早苗

 昨シーズン、6季ぶりにファイナル進出を果たした富士通レッドウェーブ。優勝こそ逃したものの、文字通り大きな『波』を巻き起こした。

 今シーズンも引き続き、昨シーズンでわずかに及ばなかった日本一の座をつかむ戦いに臨むこととなるのだが、チームは、8シーズンにわたって主軸としてチームをけん引してきた篠崎澪が昨シーズンをもって引退。オールラウンダーでディフェンスに定評のあった内野智香英も引退し、さらには昨シーズン、攻防において主軸の働きを見せていたオコエ桃仁花がギリシャリーグへ移籍となった。

 特に苦しい時間帯での得点など、メンタル面でも支えた篠崎の抜けた穴は計り知れない。それだけに、篠崎の穴を誰か一人が埋めるのではなく、今シーズンは今まで以上に選手全員が総力戦となって戦うこととなるだろう。その上で注目は、篠崎の担っていた2番ポジションに移籍で加入した江良萌香。アイシンウィングス時代から得点力には定評があったが、新天地でも「Wリーグ オータムカップ 2022 in 高崎」などを通じて、持てる力をいかんなく発揮していた。

移籍の江良が篠崎の抜けた穴を埋められるか⁉ [写真]=Wリーグ


 もちろん、日本人として4人目となるWNBAプレーヤーとなったガードの町田瑠唯はリーグでも最注目の選手。ゲームメークや好アシストといったプレーはもちろんのこと、アメリカでは「年齢や試合に出ている出ていない関係なく、気づいたことはチームのために発信していく」というコミュニケーションの大切さを感じたとのことで、富士通でもそういった意見交換が「当たり前になるような雰囲気づくりをしたいです」と意気込む。

 さらに、オールラウンドな得点だけでなく、ディフェンスでも盛り立てる宮澤夕貴内尾聡菜の存在感もこれまで以上に大きくなるだろう。また、着実に経験値を積み重ねている田中真美子や岡田英里、藤本愛妃らはより一層、安定感のあるプレーが求められる。この3人に加えて、赤木里帆など成長著しい若手選手も多いだけに、シーズンを戦いながらチーム力をアップして、頂点へと駆け上がりたい。

さらなる成長が期待される岡田 [写真]=Wリーグ

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