2021.05.20

女子日本代表の若きシューター奥山理々嘉「3ポイントシュートを思い切りよく狙うことが役割」

外角シュートを武器とする奥山理々嘉[写真]=日本バスケットボール協会
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中高時代から抜群の得点力を持つも、さらにシュートに磨きをかける

 第4次強化合宿を行っている女子日本代表。その中で、最年少の一人として気を吐いているのがENEOSサンフラワーズの奥山理々嘉だ。

 公式のオンライン取材に対応した奥山は、「久しぶりに日本代表に呼んでいただき、トムさん(トム・ホーバスヘッドコーチ)と一緒にバスケットをさせていただいていますが、自分のやるべきことは明確です。シューターとしてこの場に呼ばれているので、得意である3ポイントシュートを思い切りよく狙うことが第一の役割だと思っています」と第1次からのここまでの日本代表合宿を振り返る。

 また、指揮官からは『シュートを思い切りよく打てていることとリバウンドを頑張れている』ことに評価を受けているようで、「逆にそれだけでなくチームディフェンスでも貢献してほしいと言われていて、期待は感じています。期待されているところを思い切りよく頑張れていることが、第4次合宿に呼ばれている要因だと思います」(奥山)と言う。

 ホーバスHCが最も期待する『シュート』に関しては、今だ抜かれていないウインターカップの1試合最多得点記録(62点)を叩き出した八雲学園高校時代、さらに言えば全国中学校大会(全中)でベスト4となった坂本中学校時代から定評があった。

 加えて、ENEOSに入団後、外角シュートが自身の役割のメインとなり、この2年間でさらに練習を重ねた。特に高校までとは異なり、「マークマンのプレッシャーがきつくなるため、ムービングして打つ練習をするようになったことで、試合でのシュート確率が上がったと思います」と奥山は言う。他にも「足のステップ、それまでは『1、2』というステップでモーションが遅かったのですが、ENEOSに入ってから両足ストップでしっかりとシュートが打てるようになり、それによってクイックでシュートを打つことができるようになったことも、(シュートが)入るようになった要因だと思います」と様々な取り組みでの成果は多いようだ。

スティールを狙う奥山。ディフェンスでも必死にアピールしている[写真]=日本バスケットボール協会

今以上に思い切りのよいプレーでメンバー争いを戦う

 最年少ではあるものの、「(Wリーグという)同じ舞台の先輩たちとやることで、負けたくないという思いで第1次合宿からやってきました」と語る言葉は力強い。同級生の東藤なな子(トヨタ紡織サンシャインラビッツ)とともに若手の選手がチームにどんな効果をもたらすのか、期待は高まるところだ。

 だが一方で、奥山自身は「シュートを思い切りよく打ててはいるけれど、もう少ししっかり決めてくること。海外の選手は技術も高く(背も)大きくなるので、ノーマークで打つことは限られます。打てるチャンスを自ら見付けて決め切りたいです。ディフェンスでも体格の大きい相手をしっかり守り切ることとチームディフェンスを徹底していかないと」と現状の課題も冷静に受け止めている。

「まだ思い切りの良さが足りないところがあると第4次合宿をやりながら感じています」という若きシューターは、今、どん欲に東京オリンピックに向けたメンバー争いを戦っている。

取材・文=田島早苗

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