2023.06.22
「自分たちがやってきたことを出せませんでした。特にプレッシャーをかけられたときに突破しきれなかったことや重要なところでミスをしてしまい、自分たちが思っていたことをスムーズにできずにリズムも作れませんでした」
オーストラリアのシドニーにて開催された「FIBA女子バスケットボールワールドカップ2022」を1勝4敗とし、決勝トーナメント進出を逃した日本。キャプテンの髙田真希(デンソーアイリス)は、日本の最終戦を終えた翌日にメディアの取材に応じ、チームとしても個人としても結果を残せなかったことが悔しいと大会を振り返った。
その取材で髙田は、ディフェンスに関して、こうコメントしている。
「東京オリンピックのときには、インサイドを突かれたのはアメリカぐらいだった印象があるのですが、(今大会は)各国がハイローやクロスクリーンを交えてインサイドでは徹底的にローポストを突いてきました。ウイークポイントを突かれたときに、そこに対するディフェンスを徹底できていなかったです」
加えて、「守り方はもちろん練習でやっていましたし、自分たちの理解もあったのですが、ヘルプなどチームディフェンスをやらなくてはいけないところが、おろそかになっていたのはあったと思います」と言及した。
それでも、敗因の大きな要素はディフェンスよりもオフェンスにあると髙田はいう。
「やっぱりオフェンスが機能しなかったのが一番。負けた要因は色々あると思うのですが、正直、他のことはすごく小さくて、オフェンスが機能しなかったことが一番良くなかったと思います」
髙田自身を見れば、1試合平均26.3分の出場で、9.4得点4.2リバウンド。数字だけでなく、苦しい場面や悪い流れを断ち切るような時得点やリバウンド、ディフェンスなどの働きでチームを支えた。
しかし、「個人的にも、私は自分が打開していくというよりも、合わせのプレーだとかパスを受けての3ポイントシュートというのがスタイルですが、ほしいタイミングでパスが来なかったり、逆に難しい状況で来てしまったりと、うまくボールがシェアできなかったというのがあります。そこは技術の問題で解決できるのか、または違う要因なのか。ただ、ミスがあるのは確かなので、ミスを減らしていかなければいけないと感じています」と言う。
そして、責任感の強いリーダーは、予選敗退で終わったチームのことをこのように語った。
「苦しい状況でも、選手一人ひとりが声を出して、戦えていましたが、気持ちだけでは勝てない。技術的なこともそうですが、東京オリンピックの方が技術はあったかというとそうではなくて、あのときはチームとしてお互いがカバーし、気遣いをし合うということが噛み合ってチーム力となっていました。そこが今のチームで言われている『判断』なのかなと。その判断レベルは人によって違いますが、そこが噛み合ってこないと、こういうゲームになるなとは感じました。国内の練習では通るパスが通らなかったり、いつもならできたところで攻め切れなかったり、ブロックショットにあったりしたときに、次の手が出せなかったと感じています」
記者の質問にじっくりと考えながら、選ぶように言葉を発した髙田。その言葉には重みがあり、現状を語ることで、少しでもチームを前に進めようとしているようでもあった。
「苦しい状況の中でしたが、悔しい経験をしたという経験があったからこそ、強くなったと思える未来にしたいです」
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