2024.07.07

覚悟を持ってパリ五輪へ挑む吉田亜沙美「選ばれなかった選手の思いとともに…」

試合後に心境を語った吉田[写真]=伊藤大允
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 7月6日に有明アリーナで「三井不動産カップ2024(東京大会)」第2戦が行われ、女子日本代表(FIBAランキング9位)がニュージーランド代表(同26位)と対戦。日本は92-50で2連勝を収めた。

 チーム最年長で司令塔を務める吉田亜沙美は、「ディフェンスを頑張ってリバウンドを取ったり、スティールした場面でファストブレイクやセカンドブレイクで点を取るのが私は多くやりたいなと思っているので、セットオフェンスでは宮崎(早織)や町田(瑠唯)にコントロールしてもらって、流れを出すことを意識していきたいです」と試合後に自身のプレーについて語った。

「宮崎はスピードを生かしたプレーでドライブに行ける強みがありますし、町田はゲームをコントロールしながらパスセンスはピカイチだと思うので、各々違うプレースタイルですけど、相手のガードは困るのではないかなと。ガードの3人でお互いアドバイスし合いながらやっていければいいなと思います」

 多様なガード陣を擁する日本だが、現在先発ポイントガードとして起用されている宮崎について記者から質問を受けると、「成長している部分はたくさんありますけど、やっぱり一番はメンタルの部分かなと感じています。東京オリンピックのときは試合に出る機会が少ないなか、いろんな思いを抱えて悔しい思いもしたと思います。それがあったからこそ、今メインでガードをやっていると思うので。そこは彼女がつかみ取ったものなので、サポートを全力でやりたいなと思います」と飛躍を遂げた後輩を称賛した。

3年のブランクがある吉田は「まだ100パーセントのパフォーマンスが戻ってきていないので、練習を積み重ねていきたい」と語る[写真]=伊藤大允

 東京オリンピックの銀メダルメンバーのうち、9名が今回もロスター入りしている女子日本代表。吉田は「私は東京大会を経験していないので変なプレッシャーはないんですけど、東京オリンピックのメンバーのプレッシャーは計り知れないものだと思うので、そこのサポートもしながらやっていきたい」と語り、一貫してチームメートをサポートする姿勢を示した。

 国内での強化試合も終え、いよいよ迫る本大会。吉田は女子日本代表としてパリで戦う想いと覚悟を、力強く語った。

「パリオリンピックへ向けた代表合宿の一番最初のメンバーが今大会のメンバーだと思っています。男子大学生にもすごくサポートしてもらったし、テミ(ジョシュア ンフォンノボン テミトペ)と(イゾジェ・)ウチェもシーズンオフにも関わらず全力で練習相手になってくれたり、そういうのがあったおかげでOQTで勝てたと思うのですごく感謝しています。今回選ばれなかったすべての選手の思いとともに、金メダルに向かってやっていきたいと思います」

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