2025.09.05

キャリア23年目の節目のシグネチャーモデル「ナイキ レブロン 23」発売

23作目のシグネチャー「ナイキ レブロン23」[写真提供]=nike
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 ナイキは、レブロン・ジェームズのシグネチャーモデル第23作となる「ナイキ レブロン23」を発表した。キャリア23年目という節目に登場した本作は、NBAにおいて特別な意味を持つ“23”という数字と深く結びつき、これまでの歩みと未来を象徴する一足となった。

 NBAにおける背番号「23」は、マイケル・ジョーダンが永遠の象徴としたことで特別な意味を持つ数字だ。単なる背番号の一つではなく、リーグの歴史や文化を示す象徴となっている。その“23”を受け継いだレブロン・ジェームズにとって、この数字は宿命のように縁深いものだと言える。

 キャリアの大半を「23」とともに歩み、数々の栄光を築き上げてきたレブロン。マイアミ・ヒート時代には背番号「6」を選んで新たな挑戦を示したが、再び「23」に戻ったこと自体、この番号への特別な思いを物語っている。キャリア23年目にして23作目のシグネチャーシューズが誕生したことは、NBAにとって象徴的な数字とレブロン自身の歩みの長さに対する畏敬を重ね合わせた出来事だ。

 シリーズの歴史を振り返れば、2003年にデビューイヤーとともに登場した「Nike Air Zoom Generation(LeBron 1)」が原点であり、翌2004年の「Nike Zoom LeBron II」から本格的なシグネチャー路線が確立された。以降、毎年アップデートを重ねたラインは、今作「ナイキ レブロン23」に至るまで20年以上の系譜を築いてきた。

 最大の特徴は、シリーズで初めてフルレングスのZoomXドロップインミッドソールを採用した点にある。ナイキが誇る最軽量かつ高反発のフォームが、爆発的な推進力を生み出す。ジャンプや切り返しといった瞬発的な動きにおいても余すことなくエネルギーをリターンし、プレーヤーのパフォーマンスを支える。

 さらにクラウン・コンテインメント・システムを搭載。フォアフットの柔軟性、中足部の安定性、ヒールのホールド感を一体的に設計し、ダイナミックな動きを可能にする。カーボンファイバー製シャンクはシューズのねじれを防ぎ、フィジカルの強いプレーヤーに対応する剛性を備える。

 アッパーは軽量で通気性に優れ、多方向への動きを支えるトラクションパターンを採用。長時間のプレーでも快適性を維持し、俊敏なステップをサポートする。

 ナイキ レブロン23の魅力はテクノロジーだけでなく、カラーウェイに込められた物語性にもある。40,000得点到達を記念した「Uncharted(40K Gold)」はゴールドを基調とした荘厳なデザインであり、レブロンの歴史的偉業を称える特別な一足として公式リリースでも冒頭から強調されている。シリーズ全体が23通りのストーリーを紡ぐ構成の中でも、40K Goldは「新作の象徴」として位置づけられている点が印象的だ。

 マイアミ・ヒートでの連覇を表現した「Miami Twice」は、ブルーやピンクを配した鮮やかな配色で当時の熱狂を呼び覚ます。さらに父子で同じチームに立った歴史的瞬間を刻む「The Chosen One and the One Who Chose」は、NBAにおける唯一無二の物語を表現した。

 各モデルには対応するストーリーブックやチャーム、クラウン型シューズボックスが付属。スニーカーを超えたコレクションアイテムとしての魅力を放つ。

 発売は9月25日に中国での先行販売から始まり、グローバル展開は10月3日にスタートする。ホリデーシーズンに向けて追加のカラーや関連アパレルも順次リリースされる予定だ。国内での発売については、現時点で正式な発表はなく、今後の続報を待ちたい。

 “Forever King(永遠の王者)”と銘打たれたナイキ レブロン23。シューズとしての完成度を超え、NBAにおける特別な数字“23”と、キャリア23年目を迎えたレブロン自身の歩みを重ね合わせた存在として、バスケットボール文化に新たなページを刻む一作となりそうだ。

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