2025.08.30

カイリー移籍を知った瞬間のレブロン…当時のHCが明かす「彼は打ちのめされていた」

キャブス時代のレブロン・ジェームズ(左)とカイリー・アービング(右) [写真] = Getty Images
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 ロサンゼルス・クリッパーズのHC(ヘッドコーチ)を務めるティロン・ルーが現地のポッドキャスト番組『Club Shay Shay』に出演。ホストのシャノン・シャープから投げかけられた数々の質問に答えており、その内容が注目を集めている。

 今回取り上げるのは、「レブロン・ジェームズ(現ロサンゼルス・レイカーズ)とカイリー・アービング(現ダラス・マーベリックス)がもっと長く一緒にいれば、彼らは再び優勝することができたか?」という質問。当時のHCとしてキャブスの歴史を振り返ったルーは、上記の質問に即答して次のように語った。

「もちろんだ。あと、KD(ケビン・デュラント/現ヒューストン・ロケッツ)がゴールデンステイト(・ウォリアーズ)に来なかったら、というのも付け足したい。KDが移籍せず、カイリーがキャブスに留まっていれば、あと2-3回優勝できたと思うよ」

 ルーがHCを務めていた2016年のクリーブランド・キャバリアーズは、レブロンとカイリーらの活躍によってフランチャイズ史上初の優勝を成し遂げた。翌年の2016-17シーズンもキャブスはNBAファイナルに進出したが、当時新加入のデュラント擁するウォリアーズに敗れ優勝を逃す。

 2017-18シーズン開幕前にはカイリーがボストン・セルティックスへ移籍し、カイリーなしで挑んだ同シーズンもキャブスはファイナルまで駒を進めたが、再びウォリアーズに敗れている。2018-19シーズン開幕前にはレブロンがレイカーズへ移籍し、チームは再建期に入ることとなった。

 ルーは、この回答に続けて、カイリーが移籍したことを知った瞬間のレブロンの様子を明かした。

「レブロンは、ユニフォームにサインを書いていたんだ。僕は彼の横に座って、電話を渡した。(現地メディア)『Sports Center』が“カイリー・アービングがボストン・セルティックスに移籍”と報じていた。ブロンはペンを落とし、10分くらい椅子にもたれかかったまま、一言も話さなかった。彼は言葉を失い、打ちのめされていた」

 なお、2017年にキャブスからの移籍を要求したカイリー自身も、2022年のインタビューで当時を振り返り「当時の自分が今と同じくらい成熟していて、自分が何者なのかを理解できていれば、キャブスでもっと優勝できていたと思う」と語っている。

 キャブスはその後訪れた再建期を越え、昨シーズンはイースタン・カンファレンスでトップの勝率を誇るチームに成長した。レブロンやカイリーが築いた歴史の先に再び栄光を咲かせることができるか、来シーズンの躍進に注目したい。

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