2025.11.30
11月29日(現地時間28日)、各地で「FIBAバスケットボールワールドカップ2027ヨーロッパ予選」が開催され、リトアニア代表(FIBAランキング9位)が、試合時間残り9秒から7点ビハインドをひっくり返す大逆転劇を見せた。
イギリス代表(同43位)とのアウェーゲームに臨んだリトアニアは、最大18点差のビハインドから猛追して一時逆転するも、一進一退の展開となった第4クォーター終盤は押し込まれる展開。残り15秒でフリースローを2本決められたところで7点差の80-87となり、万事休すかと思われた。
しかし、リトアニアの26歳、イグナス・サルギウナスは、残り9.9秒となった直後のオフェンスでプルアップスリーを沈めると、すぐさまファウルで時計を止め最後の反撃体制へ。相手のフリースローが1本外れ残り7秒で5点差とし、速攻ですぐさまスリー。2本目も射抜いて一気に2点差まで詰め寄った。
残り3.5秒でイギリスはタイムアウトを請求し逃げ切りを図ったものの、なんとリスタートのスローインがつながらず、ボールは三たびサルギウナスの手に。場内が騒然となる中、猛スピードで駆け上がった背番号43は、半ば強引に3ポイントを放ち成功。逆転の望みを託したロングショットが、劇的なブザービーターとなった。
紙一重の決着となった試合のスコアは89-88。リトアニアを勝利に導いたサルギウナスはベンチスタートだったが、3ポイント8本中4本を決め、チーム最多27得点をマーク。第4クォーターは残り9秒での劇的な3ポイント3連発を含め、13得点を挙げる大活躍だった。
サルギウナスの活躍について、FIBAは「一躍リトアニア・バスケットボール界の伝説となった」と切り出し、格下相手に苦戦していた展開も踏まえて「歴史的敗戦の危機にあった祖国を土壇場で救ってみせた」と紹介。往年の名手も引き合いに出しながら、「レジー・ミラーやトレイシー・マグレディのような名選手たちと並び語られるであろう、世界のバスケットボール史に残る“瞬間の名場面”を生み出した」と伝えている。
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