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NBA、“タンク”抑制に向けて改革案を提示…下位チームに“降格ゾーン”導入を検討

NBAドラフトの制度改革案が検討中(写真は2025年のもの) [写真] = Getty Images
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 NBAが、“タンク”(ドラフト上位指名権を狙った意図的な敗戦)の抑制に向け、新たなドラフト改革案を提示した。4月29日(現地時間28日、日付は以下同)、米メディア『ESPN』のシャムズ・シャラニア記者が報じている。

 報道によると、リーグは「3-2-1ロッタリー」と呼ばれる新制度案を全30チームのGM(ゼネラルマネージャー)に共有。ロッタリー対象を現行の14チームから16チームへ拡大し、当選確率の均等化を図るとともに、リーグ下位3チームに対して“降格ゾーン”を設けることが柱となっている。2027年のドラフトからの導入が検討されている。

 同制度では、プレーオフおよびプレーイン・トーナメントに進出できなかった10チームのうち、下位3チーム(降格ゾーン)を除く4位から10位のチームにロッタリーボールが3個ずつ付与される。一方、降格ゾーンに位置する下位3チームには2個のみが与えられるが、最低でも全体12位指名が保証される仕組みだ。

 さらに、プレーイン・トーナメントに出場した各カンファレンス9位と10位のチームには2個、7位対8位の敗者には1個のロッタリーボールが割り当てられる。従来は下位4チームのみが抽選対象で、それ以外は成績の逆順で指名順位が決定されていたが、新制度では16チームすべてが抽選に参加する点が大きな変更点となる。

 加えて、同一チームによる全体1位指名の連続獲得は禁止され、トップ5指名も3年連続では獲得できなくなる。また、全体12位から15位のプロテクト(指名権保護)も今後は認められない。

 本改革案には「サンセット条項」も盛り込まれており、制度は2029年のドラフトをもって一度失効。その後はオーナー会議が継続か新制度への移行かを判断する。さらにリーグは、タンク行為に対する懲戒権限を拡大し、違反が認められたチームに対してロッタリー確率の引き下げや指名順位の調整を行う可能性もあるという。

 NBAはここ数週間にわたり、オーナー会議や競技委員会、各チームのGMと複数回の協議を実施。約1か月後に予定されている最終投票を前に、この単一案に絞り込まれた。細部の調整が加えられる可能性はあるものの、枠組みの大筋については過半数の支持を得ている模様だ。

 リーグ内部では、ロッタリー対象チームすべてに抽選機会を与えつつ、意図的な敗戦の抑制につながるとの見方が強い。特にシーズン終盤にかけては、“降格ゾーン”脱出を目指す下位チームと、ゾーン回避を狙う中位チームの双方に勝利へのインセンティブが働く点も評価されている。

 ドラフト制度の大幅な見直しは、リーグ全体の競争バランスにも影響を及ぼすことになりそうだ。

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