2026.10.01
サンアントニオ・スパーズのビクター・ウェンバンヤマが、自身のスポンサー契約に関する価値観を語った。
10月2日(現地時間1日)、トレーニングキャンプで取材に応じたウェンバンヤマは、スポーツベッティング企業との契約について問われると、以下のように語った。
「僕は、絶対にそういうことはしない。正直なところ、一部の選手がそういった広告に出ているのを見るのは、とても悲しくなる。みんな自分のやりたいことをすればいい。でも、僕はやらない」
ウェンバンヤマは、スポンサー契約を選ぶ際の基準についても言及。自身の価値観にそぐわない案件については、これまでにも実際に断ってきたという。
「僕たちは何百万ドルも稼いでいる。でも、それが僕たちの最大の強みではない。僕たちの最大の強みは、人々にインスピレーションを与えることなんだ。良い方向にも悪い方向にも影響を与えることができるから、僕は良い方向に影響を与えたい。それが僕にできる最も大きなことだと思っている」
ウェンバンヤマは現在、ナイキやルイ・ヴィトンに加え、ゲーム『NBA 2K』シリーズ、ファナティクスなど複数のブランドと契約しているが、自身の価値観に合わない案件については、より高額なオファーであっても断ってきたと説明している。
一方で、現在のNBAではスター選手とベッティング関連企業との結びつきが強まっている。レブロン・ジェームズ(フィラデルフィア・セブンティシクサーズ)は9月、予測市場プラットフォーム『Polymarket』とのパートナーシップを発表。契約はアメリカンフットボールを中心としたプロモーションを対象としており、報道によれば年間1500万ドル(1ドル=158円換算で約24億円)規模とされている。
レブロンは以前にもスポーツベッティング大手『DraftKings』と契約しており、今回のPolymarketとの提携はその契約終了後に結ばれたもの。ほかにもケビン・デュラント(ヒューストン・ロケッツ)が『FanDuel』のブランドアンバサダーを務め、ヤニス・アデトクンボ(マイアミ・ヒート)が予測市場プラットフォーム『Kalshi』の株主兼マーケティングパートナーとなるなど、NBA選手とベッティング関連企業の関係は広がりを見せている。
もちろん、ウェンバンヤマは特定の選手や企業の名前を挙げて批判したわけではない。また、NBAの労使協定では一定の条件のもとで選手がスポーツベッティング企業や予測市場と関係を持つこと自体は認められており、NBAの試合を対象とした賭けを促す行為などには制限が設けられている。
それでも、22歳のウェンバンヤマが「金銭よりも自身の価値観を優先する」と明確に語ったことは、ベッティング産業とプロスポーツの距離が急速に縮まる現在のNBAにおいて、ひときわ異なるスタンスとして注目を集めそうだ。
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