2018.05.21
5月14日(現地時間13日)、ボストン・セルティックスとクリーブランド・キャバリアーズによるイースタン・カンファレンス・ファイナル初戦が、セルティックスのホーム、TDガーデンで行われた。
Jaylen Brown (23 PTS), Al Horford (20), & Marcus Morris (21) fuel the @celtics strong ECF Game 1 victory at home! #CUsRise #NBAPlayoffs pic.twitter.com/DA4E8s5Exs
— NBA (@NBA) May 13, 2018
セルティックスはテリー・ロジアー、ジェイレン・ブラウン、ジェイソン・テイタム、アル・ホーフォードという不動の4選手に、マーカス・モリスをスターターに抜てき。
昨季のイースト決勝でキャブスに1勝4敗と惨敗後、セルティックスがリーグ屈指のペリメーター・ディフェンダー、エイブリー・ブラッドリー(現ロサンゼルス・クリッパーズ)を放出してまで獲得したのが、このモリスだった。その目的は、得点力とレブロン・ジェームズ(クリーブランド・キャバリアーズ)対策に他ならない。
シリーズ開幕前日、現地メディア『ESPN』に対して、「個人的なことだけど、リーグでカワイ・レナード(サンアントニオ・スパーズ)を除けば、俺は多分、リーグで最も彼(レブロン)をガードすることができると思う」と語っていたモリス。チームからの期待を背負い、キャブスとのシリーズに臨んだ。
第1クォーター序盤、キャブスはレブロンとケビン・ラブのショットで先行。残り9分18秒にはモリスの2ファウル目を誘い、レブロンがフリースローを2投中1本決めて7-4とする。
するとモリスが3ポイントプレーを決めて7-7の同点に追いつくと、ホームのセルティックスが爆走。ロジアーやホーフォード、ブラウンらが立て続けに加点し、17-0のランで21-7と14点リードを手にした。
レブロンのショットでキャブスが応戦しようとするも、ブラウンが6連続得点、さらにはアーロン・ベインズやマーカス・スマートのショットも決まり、36-18と、セルティックスのリードは18点にまで拡大し、このクォーターを終える。
第2クォーター。キャブスはロドニー・フッドの3ポイントプレーやジョーダン・クラークソンのジャンパー、トリスタン・トンプソンのティップショットで応戦するも、15点差まで追いつくのがやっとだった。
セルティックスはテイタムにモリス、スマートらがキャブスのディフェンス陣を切り裂いて得点を量産。前半残り32.4秒には最大28点(61-33)もの大差が開いた。キャブスはカイル・コーバーのレイアップで2点を返すも、61-35と、セルティックス26点リードで試合を折り返す。
後半に入り、キャブスはコーバーとジョージ・ヒルの3ポインターが決まり、徐々に反撃開始。その後もラブやレブロンが加点していき、第3クォーター残り4分間を12-3とし、64-78と、14点差まで縮めて最終クォーターを迎えた。
第4クォーターのスタートからレブロンを投入し、追撃を図ったキャブスだったが、セルティックスはモリスのダンクにスマートの長距離砲、テイタムのショットで7連続得点をマークし、リードを21点にする。
その後、キャブスはクラークソンとフッドの踏ん張りで17点差まで持ち込むも、セルティックスの勢いは加速するばかり。さらに点差を広げていき、最終スコア108-83と、セルティックスが25点の大差をつけてシリーズ先勝となった。
勝利したセルティックスは、ブラウンがゲームハイとなる23得点に8リバウンド、モリスが21得点10リバウンド、ホーフォードが20得点6アシスト2ブロック、テイタムが16得点6リバウンド、ロジアーが8得点6リバウンド8アシスト。ベンチからはスマートが9得点6アシスト、ベインズが8リバウンド2スティールを記録。
『ESPN』によると、この試合でレブロンに対して24回プレーしたモリスは、フィールドゴール6投中2本成功の5得点に抑えてみせた。
「彼(レブロン)がこのゲームにおけるベストプレーヤーなのは明らかだ」。試合後の会見でこう語ったモリスは、この試合で自身が果たした仕事ぶりに満足したかのように、「ベストプレーヤーは彼だけど、俺は競争者なんだ。いつの日か、子どもたちにこのことを話せる日が来るだろうね」と誇らしげに語っていた。
「過去数年のプレーオフで、彼らは俺たちをブロウアウトしてきた。だが俺たちは、(これまでとは)違うチームになった。今夜は俺たちが『やってやったぜ』という感じさ。これはとてつもなく大きいね」と語ったのはスマート。15年の1回戦でスウィープ負け、昨年も1勝4敗で負けており、悔しさを晴らす会心の勝利と言っていいだろう。
キャブスではラブが17得点8リバウンド、レブロンは今年のプレーオフでは自己ワーストとなる15得点に7リバウンド9アシスト2ブロック。ベンチからフッドが11得点、クラークソンが10得点。トンプソンが8得点11リバウンドを挙げるも、シリーズ初戦に大敗。
レブロンはフィールドゴール16投中成功わずか5本と絶不調。ターンオーバーを7本犯すなど、不発に終わった。キャブスはチーム全体でもフィールドゴール成功率36.0パーセント、3ポイントシュート成功率15.4パーセントと決め切れず。
「これまでのポストシーズンで、調子が悪かった日もいくつかあった。だが、これほどまで悪い日はなかった。今夜見せた俺のプレーがどれだけ悪かったか、ターンオーバーを7本も犯し、ショットがどれだけ非効率的だったか」と自身を責めたレブロンだが、シリーズは始まったばかり。「俺たちにはより良くなるチャンスがある。どうなるか様子を見てみようじゃないか」と語り、第2戦へのリベンジを誓った。
インディアナ・ペイサーズとの1回戦。キャブスは3つの黒星を喫したのだが、連敗はなく、負けた後の翌戦でレブロンは平均41.0得点を挙げて勝利に導いている。また、この日はベンチメンバーのフッドとクラークソンが2ケタ得点を挙げており、決してプラス面がなかったわけではない。
セルティックスのブラッド・スティーブンズHCは「我々は火曜の夜(第2戦)にとんでもなく強烈なパンチを食らうかもしれないね」とキャブスの反撃を警戒。「だがそれもまた1つのすばらしいチャレンジであり、このチームにとってまた新たなことを経験できる機会になる」と語り、チームに対する自信の高さを口にしていた。
シリーズ第2戦が行われるのは16日(同15日)。中1日で、キャブスがどのようにアジャストしてくるのか。あるいは、セルティックスがキャブスの上をいくゲームプランでシリーズ2連勝を飾るのか。注目の一戦になりそうだ。
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