2020.02.05
昨季のプレーオフ。イースタン・カンファレンス5位(48勝34敗)のインディアナ・ペイサーズは、1回戦で同4位(50勝32敗)のクリーブランド・キャバリアーズと激突した。
第3戦を終えた時点ではペイサーズが2勝1敗とリードしていたものの、2勝2敗で並んだ第5戦でレブロン・ジェームズ(現ロサンゼルス・レイカーズ)にブザービーターを許してしまう。第6戦はエースのビクター・オラディポのトリプルダブル(28得点13リバウンド10アシスト)という大活躍で逆王手をかけるも、第7戦ではレブロンにシリーズ3度目となる40得点超えを喫し、ペイサーズは4点差で敗れ去った。
そしてペイサーズは昨季以上の飛躍を果たすべく、戦力補強に乗り出した。まずはドラフト1巡目23位でUCLA出身のポイントガード、アーロン・ホリデーを指名。フリーエージェント(FA)市場ではオールラウンダーのタイリーク・エバンス獲得を皮切りに、シューターのダグ・マクダーモット、献身的なビッグマンのカイル・オクインをロースターに加え、戦力増強に成功している。
ペイサーズは今夏、オラディポの提案で新加入選手も含むチームメート数人を集めたミニキャンプを実施したという。そこでオラディポのトレーナーを務めるマイカー・ランキャスターが、そのキャンプで気になった選手について語っていたので紹介したい。
8月29日(現地時間28日)、現地メディア『The Athletic』に掲載された記事内で、ランキャスターは4年目を迎えるビッグマン、マイルズ・ターナーについて触れていた。
「マイルズ・ターナーは並外れていたね。彼の上半身は見事だと私は思う。我々はカール・アンソニー・タウンズ(ミネソタ・ティンバーウルブズ)と共に、8年生(日本の中学2年生)の頃からワークアウトをしてきた。(スキルという観点から見て)この2人には多くの類似点があると思う。だから個人的に、彼にはとても期待している。ワークアウトで見事なプレーを見せていたからね」。
昨夏以降、オラディポはランキャスターとジョシュア・ダッドリーの下でワークアウトを行い、ペイサーズに加入した昨季に急成長。いずれも自己最高となる平均23.1得点5.2リバウンド4.3アシスト2.4スティールをマークし、MIP(最優秀躍進選手賞)を獲得している。
そのため、ランキャスターに称賛されたターナーは、今季飛躍を遂げる可能性を秘めていると言っていいだろう。キャリア3年目の昨季、レギュラーシーズンでは伸び悩んだものの、プレーオフに入るとショットの精度が増し、平均12.4得点5.1リバウンドを記録。フィールドゴール成功率61.1パーセント、3ポイントシュート成功率46.2パーセントという高確率でリングを射抜いてみせた。このターナーの成長は、ペイサーズの戦力アップへ直結するに違いない。
なお、オラディポが開いたミニキャンプにおいて、ランキャスターの目に留まったのはターナーだけではない。
「(ドマンタス・)サボニスも実にいい感じだったね。それにタイリーク・エバンスは熟練したスキルを持っていた。チームとして、ワークアウトを通じてとてもエキサイトしていたから、見ていて印象的だったんだ」。
約1か月後に迫ったトレーニングキャンプで、ターナーやサボニスに成長が見られれば、今季のペイサーズが昨季以上の成績を挙げる可能性は十分ありそうだ。
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