2019.09.08
キャリア10シーズン目の今季、デリック・ローズ(ミネソタ・ティンバーウルブズ)はキャリアハイの50得点をはじめ、決勝弾を沈めるなど好調を維持している。
1月22日(現地時間21日)終了時点における平均19.3得点は、2011-12シーズン(平均21.8得点)以来のハイスコア。3ポイント成功率43.1パーセントはキャリアハイのペースであり、フィールドゴール成功率48.3パーセントもキャリアで2番目に高い数字となっている。
そんな中、23日(同22日)に現地メディア『SLAM』へ掲載された記事の中で、ローズはMVPを獲得した10-11シーズン当時と現在について比較していたので紹介したい。
シーズンMVPを獲得した当時、ローズは爆発的なクイックネスやクロスオーバードリブルなどを武器にドライブで何度も相手ディフェンダーを突破。リングへと積極果敢に攻め込み、平均25.0得点4.1リバウンド7.7アシスト1.0スティールを記録していたのだが、ローズは当時よりも今のほうが「いい選手」だと自負していた。ローズは言う。
「本音を言うと、僕は今のほうがいい選手だと感じてる。当時の僕は向こう見ずなところがあったからね。あの頃の僕はゲームのことをあまり理解していなかったんだ。今の僕から見て、ブルズでプレーしていた頃の自分は無謀な部分があった。でも今はより落ち着いてプレーできているし、自分自身をコントロールできている。どんな状況であろうとリングへと向かっていけるし、賢くなった。バスケットボールIQは明らかに高くなったと思う」。
10-11シーズンのローズは平均37.4分プレーして3.4本のターンオーバーを犯していたのだが、今季はここまで平均29.6分ながら1.7本と、約半分に抑えることができている。また、リング下のショット成功率でも、MVP獲得時(60.3パーセント)よりも今季(63.8パーセント)の方が高い。ジャンパー全般にしても、より精度が高くなっていると言っていい。ローズは現在のプレーについてこう語っている。
「僕は今、より完璧に近い選手になったんだと思ってる。ドライブで得点できるし、チームメートが僕にショットを放つ機会を与えてくれる。今はとてもいい感じでショットすることができているんだ。だから僕は、今のほうがいい選手なんだと思う」。
12年以降、相次ぐ膝のケガにより、爆発的なジャンプ力から繰り出すダンクやダブルクラッチ、豪快なブロックは失われてしまったものの、今のローズは安定して得点を挙げることができている。そしてチームが必要としたときに爆発し、勝負どころでもクラッチショットを沈めて勝利をもたらすなど、重要な場面でギアを上げるなど頼りになる存在となっている。
今季のリーグにはスペンサー・ディンウィディー(ブルックリン・ネッツ)やドマンタス・サボニス(インディアナ・ペイサーズ)、ルー・ウィリアムズにモントレズ・ハレル(共にロサンゼルス・クリッパーズ)といった優秀なシックスマンが複数いるものの、最も強烈なインパクトを放ち、印象的な活躍を見せているのはローズだろう。
より良い選手へと進化したローズには、今後もウルブズを勝利へと導く活躍を期待したいところだ。
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