2019.05.29
3月25日(現地時間24日)、シャーロット・ホーネッツはトロント・ラプターズのホーム、スコシアバンク・アリーナへ乗り込んだ。
すでにプレーオフ進出を決めているラプターズに対して、ホーネッツは33勝39敗でイースタン・カンファレンス10位。8位のマイアミ・ヒートを2.5ゲーム差で追いかけるホーネッツは、プレーオフに出場するためには1敗も許されないタフな状況だった。
アウェーのホーネッツは、12点リードで第4クォーターを迎えたものの、ラプターズがノーマン・パウエルの7連続得点で追い上げ開始。その後もラプターズはパスカル・シアカムのショットやフレッド・バンブリートの3ポイント2連発で点差を縮めていく。
残り2分32秒。シアカムのショットで110-110と追いつくと、残り45.3秒にカワイ・レナードがジャンパーを突き刺し、ラプターズが114-112と遂に逆転。直後のポゼッションで、ホーネッツはケンバ・ウォーカーのショットがレナードに阻まれてしまい窮地に。
その後レナードのショットがリングに嫌われ、ホーネッツが残り4.3秒にタイムアウト。ホーネッツは最後のポゼッションで、スイッチの末にジェレミー・ラムとシアカムがマッチアップすることとなった。
シアカムは長い腕を駆使してラムに襲い掛かり、ボールを弾いてバックコートへと追いやった。だがあきらめずにボールを追いかけたラムは、試合終了のブザーとほぼ同時になんとかロングショットを放つ。
世界最高峰のアスリートたちが集結するNBAでも、ハーフラインを超えたエリアから放たれたショットが決まることはそう頻繁に起こることではない。しかしこの日ラムが放った48フィートの超ロングショットは、バンクして見事リングを通過。ホーネッツは最終スコア115-114で貴重な1勝をモノにした。
見事な逆転ショットを沈めたラムは「最高さ」と『AP』へ語ると、「僕らはゲーム全体をとおしてハードに戦った。全員がいいプレーを見せていたし、(チームに)貢献していたと思う。彼ら(ラプターズ)は終盤に猛反撃してきたけれど、あんな形で締めくくって勝利することができて良かったよ」と喜んだ。
過去20シーズンにおいて、この日ラムが沈めた劇的弾は、2010年12月30日(同29日)にサクラメント・キングスのタイリーク・エバンス(現インディアナ・ペイサーズ)がメンフィス・グリズリーズ戦で決めた49フィート以来、最も遠い距離から決まったブザービーターの決勝弾に。
ラムのショットが決まってホーネッツの選手たちが喜びを分かち合う中、バンブリートは「信じられない…」といった表情で頭を抱えた。マッチアップしたシアカムも「彼はすごいタフショットを決めたんだ。あれ以上、どうやってガードすればいいかなんて僕にはわからないよ。まさにマーチ・マッドネス(3月の熱狂)だ」と驚きを隠せなかった。
ホーネッツではドウェイン・ベーコンが20得点、マイルズ・ブリッジズが16得点6リバウンド、ケンバが15得点8リバウンド13アシスト4スティール、ビリー・エルナンゴメスが13得点10リバウンド4アシスト、ラムが13得点2ブロック、マービン・ウィリアムズが10得点、デボンテ・グラハムが10得点9アシストをマーク。
一方のラプターズでは、レナードがゲームハイの28得点に9リバウンド2ブロック、シアカムが23得点7リバウンド5アシスト、マルク・ガソルが17得点6アシスト3ブロックを挙げたほか、3選手が2ケタ得点を記録している。
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