2019.05.27
5月21日(現地時間20日)、3連覇を狙う王者ゴールデンステイト・ウォリアーズ(3勝)はポートランド・トレイルブレイザーズ(3敗)のホーム、モーダ・センターでウエスタン・カンファレンス・ファイナル第4戦に臨んだ。
第3戦で左足を痛めたアンドレ・イグダーラが欠場となったウォリアーズは、アルフォンゾ・マッキニーをスターターへ、さらにセンターにはデイミアン・ジョーンズに代えてジョーダン・ベルを起用。
前半は両チームによる点の取り合いとなり、ホームのブレイザーズが69-65とリード。このシリーズ絶好調のステフィン・カリーが前半だけで25得点を奪うも、後がないブレイザーズはマイヤーズ・レナードが5本の3ポイントを沈めるなど25得点と大爆発。デイミアン・リラードとCJ・マッカラムも加点したブレイザーズが3戦連続で前半をリードで終える。
第3クォーターに入ると、ブレイザーズがリードを渡すまいと、リラードのディープスリー、マッカラムの8連続得点などで王者に襲い掛かり、同クォーター残り1分55秒にレナードのジャンパーで95-78と17点リードを手にした。
ところが、そこからウォリアーズはカリーの3ポイントを皮切りにドレイモンド・グリーン、ショーン・リビングストン、ケボン・ルーニーのフリースロー2本が決まって9-0のランでこのクォーターを終えると、第4クォーター序盤にカリーが長距離砲を放り込み、一気に5点差へ。
ブレイザーズはザック・コリンズの活躍でリードを2ケタへと広げるも、ウォリアーズは着実に点差を縮めていき、残り4分34秒で104-104の同点に。
その後シーソーゲームを繰り広げる中、残り1分59秒にレナードがダンクをたたき込み、3点差をつけたが、クレイ・トンプソンが直後に3ポイントを決めて111-111となると、両チームともショットミスとターンオーバーを犯してしまい、延長へ突入。
ゲームは延長残り39.6秒にカリーのアシストからグリーンが値千金の3ポイントをねじ込んで4点差へと広げると、これが決勝弾となって最終スコア119-117でウォリアーズに軍配。シリーズ戦績を4戦無敗としたウォリアーズは、5年連続のNBAファイナル進出。1957年から66年にかけて10年連続のファイナル進出を果たしたボストン・セルティックス以来初となる5年連続の頂上決戦まで駒を進めた。
ウォリアーズでは7本の3ポイントを沈めたカリーがゲームハイの37得点に13リバウンド11アシストのトリプルダブル、グリーンもトリプルダブル(18得点14リバウンド11アシスト)に3スティール2ブロックを記録し、プレーオフでは史上初となる同一チームの2選手がトリプルダブルを達成。
さらにトンプソンが17得点6リバウンド2スティール、マッキニーが12得点、ルーニーが6本のオフェンシブ・リバウンドを含む14リバウンドに12得点、リビングストンが4本すべてのショットを決めて8得点と続いた。
このシリーズで大活躍を見せたグリーンは「俺たちは(オフェンスとディフェンスの)両エンドでどれだけ多くのことができるかを本当に理解している。俺たちは決して戦いから逃げ出したりはしなかった。それこそが俺たちの考えというものさ」と殊勲のコメント。
ウォリアーズはこのシリーズ、第2戦で17点ビハインド、第3戦でも2ケタ得点差をつけられるも、毎試合で巻き返して勝利を収めてきた。「僕らはこれまでも同様のことをやってきたからね。僕らはすべてを見てきた。だからどんなことだって想像できるんだ。僕らはこの経験が頼りなんだ」とカリーはチームとしての経験値の高さを強調。
ケビン・デュラントとデマーカス・カズンズを欠き、この試合ではイグダーラも欠場した中で、王者として憎たらしいまでのゲーム運びを見せつけた。
一方のブレイザーズでは、レナードがプレーオフ自己ベストとなる30得点に12リバウンド3アシスト、リラードが28得点12アシスト、マッカラムが26得点7アシスト、コリンズが10得点をマークするも、勝利を挙げることができずに屈辱の4連敗で今季を終えた。
NBAファイナルは、5月31日(同30日)に幕を開けるため、ウォリアーズには10日間ほどの休息が与えられることとなる。デュラント、カズンズ、イグダーラがその間に回復し、ファイナルに間に合うならば、これ以上にない最高のシナリオと言っていいだろう。
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