2020.02.12
10月23日(現地時間22日)。NBAは2019-20レギュラーシーズンが幕を開けた。この日の対戦カードは昨季の覇者トロント・ラプターズとニューオーリンズ・ペリカンズ、ロサンゼルス・レイカーズとロサンゼルス・クリッパーズという豪華なカードとなった。
昨季まで5年連続でウェスタン・カンファレンスを制し、3度の優勝を飾っているゴールデンステイト・ウォリアーズは、25日(同24日)に新たなホームアリーナであるチェイス・センターで今季の開幕戦(対クリッパーズ)を迎えることとなる。
今夏のフリーエージェント(FA)戦線で、ウォリアーズはロースターが大きく変わったことで、戦力ダウンしたとささやかれている。ケビン・デュラント(現ブルックリン・ネッツ)を皮切りに、デマーカス・カズンズとクイン・クックがレイカーズ、アンドレ・イグダーラがメンフィス・グリズリーズ、ショーン・リビングストンが引退、ジョーダン・ベルがミネソタ・ティンバーウルブズへ移籍し、ベテラン陣が多く退団。
その一方で、新たに獲得したのはディアンジェロ・ラッセル、ウィリー・コーリー・スタイン、アレック・バークス、グレン・ロビンソン3世、マーキーズ・クリスといった若手選手たち。これにより、ウォリアーズはステフィン・カリー(31歳)が最年長となり、リーグ有数の若いチームへ変貌を遂げた。
カリー、ドレイモンド・グリーンを軸に、今季はラッセルとロビンソン3世、ケボン・ルーニーでスターターを形成することが予想されているウォリアーズだが、クレイ・トンプソンの不在は攻防両面において大きな痛手。
昨季のトロント・ラプターズとのNBAファイナル第6戦で、左膝の前十字靭帯を断裂(以降、ACL)したトンプソンは当初、今季前半戦を欠場すると複数の現地メディアが報じていた。
トンプソンはリーグベストと言っても過言ではないキャッチ&シューター。ディフェンスではリーグ有数のオンボールディフェンダーであり、ウォリアーズのスイッチングディフェンスにおいても重要な働きを見せていた実力者だけに、この男の欠場時は特にディフェンス面で影響が大きいというのが大方の予想だった。
ところが、開幕直前になって状況が一変。スティーブ・カーHC(ヘッドコーチ)が地元メディア『NBC Sports Bay Area』へ、「現実的に見て、シーズン全休になるかもしれない」とコメント。
「彼は順調にリハビリへ励んでいる。今はもうショットを放っているし、良くなってきているよ。だが彼のケガはACLだからね。現実的には全休になるだろう」とカーHC。
23日(同22日)、複数の現地メディアの前で、カーHCは「一般的に、ACLから復帰するには9か月から12か月を要する。9か月と言えば、我々のシーズンが終わるまでの期間なんだ。私は(トンプソンの状況について)何も発表はしていない。彼はリハビリを頑張っているから、(今シーズンに)復帰してプレーできる可能性は残されている。彼の復帰が“ありそうもない”“今季全休”と発言したことについては自分の失言だと思ってる。こういうのは初めてではないからね」と口にすると、「彼は7月3日(同2日)に手術を受けた。これまでのACLにおける歴史を調べて、計算してみたら分かるでしょう」と続けた。
現時点で、トンプソンが今季中に復帰する可能性は限りなく低くなった。ウォリアーズにはカリー、グリーン、ラッセルというオールスター経験者がいるとはいえ、大激戦のウェストにおいてプレーオフ出場争いに生き残ることができるかは微妙と言わざるをえない。
それでも、29歳のトンプソンのキャリアは今後も続く。今夏ウォリアーズはトンプソンと超高額で再契約した直後だけに、今季全休させることは決して間違いではないだろう。
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