2020.04.30
昨夏ブルックリン・ネッツへと移籍したKDことケビン・デュラントは、昨季のファイナルで負った右足アキレス腱断裂のリハビリのため、今季を全休することとなった。
208センチ108キロのフォワードは高さと長さを兼備するだけでなく、正確無比なシュート力と豊富なスキルも併せ持つ。キャリア平均27.02得点はNBA歴代6位で、フィールドゴール成功率は昨季まで7シーズン連続で50パーセント超え、フリースロー成功率ではキャリア全シーズンで85パーセントを超える高確率を残しており、歴代最高級のスコアラーと言っていい選手。
ネッツの一員として、今季デュラントがコートでプレーすることはなかったものの、新型コロナウイルスの影響によりレギュラーシーズンが中断する前の段階で、チームメートたちがデュラントとマッチアップする機会があったという。
4月22日(現地時間21日)に『The Athletic』へ掲載された記事の中で、2年目のシオ・ピンソンはこう話している。
「彼はガードしようがないね。コンテスト(手を伸ばして)しても、いいディフェンスをしてもお構いなしさ。でも彼がいてくれることは僕らを向上させてくれるし、またチャレンジしたくなるよ」。
今季でキャリア10年目のギャレット・テンプルも、デュラントのオフェンス力には脱帽している。
「彼がショットを放ち、得点する方法はものすごく効率的だ。3対3でもそれは変わらない。5対5だろうと3対3だろうと、彼がやってのけることに大きな変わりはないね。ディフェンスを見定めて、攻めていくんだ」。
ショットを放つ際の打点の高さも特徴なのだが、デュラントという男はリリースまでのムーブも豊富。ステップバックやターンアラウンド、プルアップ、フェイドアウェイ、ワンフットと多彩で、ドライブからショルダーフェイクやポンプフェイクでファウルを誘発することも得意なため、ディフェンダー泣かせの選手なのは間違いない。
そのデュラントは「俺は今、ゲームを異なったレンズで見るようにしている。そうすることでリーグ全体の景色を見ることができ、自分たちのチームに目を向けることができるし、毎日チームメートたちが向上していくのを見ることができる。俺は練習中の習慣に注目していて、彼らがどのようにしてゲームへと切り替えていくのかを見ているんだ」と口にしている。
デュラントが戦列に復帰することで、ピンソンやテンプルなど、出場機会が減少する選手は確実に出てくるだろう。だが練習でデュラントのようなスーパースターとマッチアップしたり、ルーティンワークを間近で見ることで、そういった選手たちのキャリアにポジティブな経験を加えることとなるはずだ。
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