2021.03.09
今季途中まで、アンドレ・ドラモンドはデトロイト・ピストンズ生え抜きの選手として約8シーズン所属していたものの、今年2月に成立したトレードでクリーブランド・キャバリアーズへと移籍した。
ドラモンド自身は今季2チームで計57試合に出場して平均17.7得点15.2リバウンド2.7アシスト1.9スティール1.6ブロックと暴れ回り、3シーズン連続計4度目のリバウンド王を獲得。
だがキャブズはイースタン・カンファレンス最下位の19勝46敗でシーズン中断を迎えたため、第二幕へ出場することができず、事実上3月中旬に今季を終えた。
キャブズは今季途中にジョン・ビーラインHC(ヘッドコーチ)が降格。アソシエイトHCのJB・ビッカースタッフが指揮官へと昇格し、複数年契約を締結。現在は来季に向けてドラフトとフリーエージェント(FA)戦線に向けて備えている。
今年チームではトリスタン・トンプソン、マシュー・デラベドーバ、アンテ・ジジッチが制限なしFAになるのだが、最も注目を集めているのがドラモンドの去就だ。
27歳のビッグマンは来季の契約(約2875万ドル/約29億9000万円)がプレーヤーオプション(PO)になっているため、これを破棄すれば制限なしFAになることができる。6月下旬に『ESPN』のポッドキャスト番組に出演した際、ドラモンドは「POを破棄するなんて難しいよ。だから僕は依然としてクリーブランドにいるんだと見てくれよ」と話しており、POを行使することを示唆していた。
ところが、先日『BASKETBALLNEWS.COM』のクリス・シェリダン記者はドラモンドがPOを行使するか決めかねていると報道。ドラモンドが今季キャブズの一員として平均28.1分17.5得点11.1リバウンド1.8アシスト1.5スティール1.4ブロックを残しているとはいえ、プレーしたのはわずか8試合なのだから、チーム側としても判断するのが難しいというところか。
ドラモンドとしても、POを破棄して制限なしFAとなることが新たな道へと進む機会と捉えたとしても不思議ではない。リーグ有数のパワフルなビッグマンだけに、元オールスターセンターを欲しがるチームは複数いるだろう。
もっとも、ビッカースタッフHCは決してネガティブな見解を持ってはいなかった。10月25日(現地時間24日)に地元メディア『cleveland.com』へ掲載された記事の中で、キャブズの番記者を務めるクリス・フィードアはビッカースタッフが「私たちは彼がこのチームにいないことについては全く話していない。我々は彼がいると考えてチームの未来についてプランを立てている」と話していたと報じている。
オフシーズンに突入し、ドラフトに向けて準備していることもあり、両者はうまくコミュニケーションを取れていないのかもしれない。だが指揮官はドラモンドがチームに残留するという前提で今後に向けて考えていることから、ドラモンドはPOを行使する可能性が高いのではないだろうか。
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