2022.05.13

NBAジャパンゲームズのキーパーソンに直撃…「これまでで最上のものを準備します」

3年前、「NBA Japan Games 2019 Presented by Rakuten」には多くのファンが詰めかけた [写真]=Getty Images
バスケットボールキング編集部。これまで主に中学、高校、女子日本代表をカバーしてきた。また、どういうわけかあまり人が行かない土地での取材も多く、氷点下10度を下回るモンゴルを経験。Twitterのアカウントは @m_irie3

 2022年9月30日と10月2日、さいたまスーパーアリーナで開催される「NBA Japan Games 2022 Presented by Rakuten」(以下NBAジャパンゲームズ)。日本でも多くのファンを持つスーパースター、ステフィン・カリーを擁するゴールデンステイト・ウォリアーズと日本人初となるNBAドラフト1巡目指名を受けた八村塁が属するワシントン・ウィザーズがそれぞれ初来日。日本で行われるNBAの試合としては、通算15試合目と16試合目になる。

 すでに前売りチケットの販売がスタートしているが、今回、NBAとともにこのゲーム開催を指揮する楽天グループ株式会社のラフール・カダバコル氏と野寺雄太氏にインタビューの機会を得た。お二人には改めてNBAジャパンゲームズについて、チームのセレクトや運営についてお話をうかがった。

取材協力=楽天グループ株式会社
インタビュー=入江美紀雄

NBAをリアルに感じられるイベントを3日間準備

――3年ぶりのNBAジャパンゲームズの開催が決まりました。改めて、ウォリアーズとウィザーズを招聘した理由を教えてください。
カダバコル
 まず大事なのは、私たちの使命が日本のファンの皆さんに素晴らしいエクスペリエンス(経験)をお届けすることです。ウォリアーズは弊社と強いつながりを持っていますし(2017年9月にパートナーシップ契約を締結)、NBAでも類を見ない人気のチームです。そして、対戦相手のウィザーズは何より八村(塁)選手が所属するチーム。今、日本で最も人気のあると思われる2チームが来日するわけですから、日本のファンにとっては待望のカードと言えるでしょう。また、NBAのファンだけでなく、ごく一般的なスポーツファンにも楽しめるような対戦カードだと思います。

――楽天としてNBAジャパンゲームズ開催に関わるのは2回目となります。前回の経験を生かして、いろいろなコンテンツがバージョンアップすると考えていいのでしょうか。
野寺
 今回もなかなかできないような体験を提供したいと思っています。また新たなイノベーションを取り入れようと思っていて、その一つはNBAドリームパッケージですね。これはNBAジャパンゲームズの試合を見るだけではなく、実際にサンフランシスコにあるウォリアーズの本拠地、チェイスセンターでNBAの公式戦を観戦していただくものです。しかもこれだけではなく、現地ではステフィン・カリー選手にも実際に会うことができるという素晴らしい体験を用意しています。

カダバコル これはなかなかユニークな企画だと思います。それを実現させたのは、常に新しいことに挑戦する」、そして「より良い体験をお客様に届けること」という弊社の社風にあると思います。

 NBAジャパンゲームズでは、試合と試合の中日に行う予定のNBA Japan Games Saturday Night 2022 Presented by Rakutenでも色々と企画していて、なかなかユニークなエンターテイメントを届けようと考えています。NBAの選手たちにも参加していただきますし、そしてNBAのレジェンドにも来日していただく予定です。まだ詳細はお話できませんが、本当にファンの皆さんが喜ぶようなコンテンツに仕上げたいと考えています。

NBAのアダム・シルバーコミッショナー(右)は開催発表の記者会見で「日本のファンの皆さんにもう一度このプレシーズンゲームをお届けすることができ、非常に興奮しています。日本におけるNBAの人気は高く、バスケットボールをさらに発展させるための三木谷社長と楽天による継続的なご尽力に感謝しています」とコメントを寄せた [写真]=楽天/NBA

全社がワンチームとして取り組める強みを活かす

――楽天がNBAジャパンゲームズに取り組むことの強みはなんですか?
カダバコル
 弊社の強みの一つかなと思うのですが、このようなビッグプロジェクトに取り組もうとすると社内で素晴らしく、そして本当に面白い現象が起こります。社内にはたくさんの事業部がありますが、多くの場合、一つの事業部がそのプロジェクトをリードします。多分、他の会社ではその事業部が最初から最後まで関わるだけでしょうけど、楽天はちょっと特殊で、周りの事業部もそのリードする事業部のバックに回ってサポートするのです。楽天は、「ワンチーム」として従業員が一丸となって働く文化を重んじており、こうして一致団結して取り組んでいく社風が強みの一つだと思っています。

――開催を楽しみにしているファンにメッセージをお願いします。
カダバコル
 チームを代表して言いたいのは、まずはファンの皆さんに素晴らしい体験をお届けしたいということ。そして、何よりもお客様にNBAジャパンゲームズというバスケットボールのお祭りを楽しんでいただきたいと考えています。中日にイベントを予定していますので、できるなら2試合を入れた3日間で楽しんでいただきたいですね。実際にご自分の目で見て、NBAジャパンゲームズを体験いただければと思います。

 そして日本のローカルヒーローである八村塁選手のプレーを目の前で見ていただきたいですし、加えて、カリー選手、クレイ・トンプソン選手、ドレイモンド・グリーン選手をはじめとする、ウォリアーズのスーパースターたちを、日本のファンの皆さんに、実際に来場していただいて見ていただきたいと思っています。

野寺 私も今回が過去最高のカードであると思っています。かつ今までになかったようなイベントやファンの皆さんが楽しめる仕組みをどんどん盛り込んでいきたいと思っていますし、本当に日本で開催されるNBAのイベントとして史上最高のものになるよう目指します。そのためにもリアルなNBAの体験ができるように、こだわりながら準備したいですね。加えて、今年は来られない方やスケジュール調整が難しい方もいらっしゃると思いますので、そういった方々にはNBA Rakutenのプラットホームを通じて今回も楽しんでいただけると確信しています。さらに今までNBAを見たことがない方にはNBAを知っていただく、ファンになっていただくきっかけになれば、一番いいのではないでしょうか。

――今後発表される様々な情報に期待しています。今日はありがとうございました。

インタビューに答えていただいたラフール・カダバコル氏(左)と野寺雄太氏 [写真]=バスケットボールキング

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