2023.05.03
5月28日(現地時間27日、日付は以下同)。マイアミ・ヒートは敵地TDガーデンでボストン・セルティックスを111-103で下したことで、イースタン・カンファレンス・ファイナルは第7戦までもつれることとなった。
シリーズを3勝3敗として逆王手をかけたヒートでは、ジミー・バトラーが47得点9リバウンド8アシスト4スティールと大爆発。さらにカイル・ラウリーが18得点10アシスト、マックス・ストゥルースが13得点、PJ・タッカーが11得点5リバウンド2スティールと続いた。
ホームで行なわれた第5戦を落としたことで、ヒートは2勝3敗で追い込まれていたのだが、アウェイで見事勝利を収め、30日にホームで開催される第7戦へとシリーズを引き延ばした。
一方、ウェスタン・カンファレンスではゴールデンステイト・ウォリアーズがダラス・マーベリックスを5戦(4勝1敗)で下したことで、27日に一足早くNBAファイナルへと駒を進めた。ヒートとセルティックスのどちらが勝ち上がろうと、ファイナルのホームコート・アドバンテージはウォリアーズが手にしており、6月3日に幕を開ける初戦と6日の第2戦は、チェイス・センターで行なわれることが決まっている。
だが、27日の試合後に『TNT』の「Inside the NBA」へ出演したウォリアーズのドレイモンド・グリーンは、シャキール・オニール(元ロサンゼルス・レイカーズほか)からファイナルでどちらと戦いたいか聞かれて「俺たちがどこと対戦するか言っておくよ。俺たちはボストンと対戦するだろう。それが俺たちのプレーする相手だ」と発言してしまった。
ヒートの選手たちやコーチングスタッフ陣は、セルティックスとの第6戦を翌日に控えた27日にこの発言を耳にしてしまったのだから、怒りをあらわにしたことは想像に難くない。
エリック・スポールストラHC(ヘッドコーチ)は「我々には大きく、そして大胆なゴールがある。モチベーションはそれで十分だが、選手たちを奮い立たせることがほかにあったとしても、私はそれが問題になるとは思っていない」と控えめなコメントで済ませていたものの、タッカーは「ドレイモンドには『ありがとうな』と伝えてくれ」と切り出し、少し時間を空けてこう続けていた。
「面白いことだ。俺たちは(それを聞いて)笑ってしまったよ。だって彼は誰もが試合でプレーしなきゃいけないと分かっているんだからな。戦わなきゃいけない。このリーグでは誰かが絶対に勝てるという保障なんてないんだ。だから選手がある特定のチームをピックするのは変な感じだ。(どうしてあんな発言をしてしまったのか)俺には分からないね」。
グリーンは今年1月下旬に『Turner Sports』(ターナー・スポーツ)と複数年契約を結んだこともあって『TNT』の番組にも出演しており、視聴者を楽しませるエンターテイナーとして3勝2敗で王手をかけていたセルティックスについて発言してしまったのかもしれない。
だがこの発言でヒートの選手たちに新たなモチベーションを与え、奮い立たせることになってしまったことは事実。もしヒートが第7戦を制して頂上決戦まで勝ち上がることになれば、グリーンの発言がシリーズの流れを変える一因になったとしても決しておかしくないだろう。
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