2023.04.25
2月28日(現地時間27日、日付は以下同)に行われたマイアミ・ヒートとフィラデルフィア・セブンティシクサーズによる一戦は、ジミー・バトラーが試合時間残り1分28秒に決めたアクロバティックなリバースレイアップが決勝点となり、アウェーのヒートが101-99で接戦をモノにした。
「俺は毎日ああいうプレーを練習している。こういう試合をプレーするのも、競い合うのも大好きだ。だが俺たちが勝った時はいつだってものすごく楽しいね」
試合後にそう語ったバトラーは、右ウイングからリング下へ入り込み、PJ・タッカーとジョエル・エンビードの間をくぐり抜けてハイアーチのリバースレイアップを決め切り、ヒートの連敗を4でストップさせた。
ヒートではそのバトラーが23得点11リバウンド9アシスト4スティール、ゲイブ・ビンセントが14得点、バム・アデバヨが13得点7リバウンド2アシスト1スティール1ブロック、マックス・ストゥルースが13得点をマーク。
そして1点リードで迎えた残り約30秒。右ウイングからエンビードが攻め立ててくるなか、ヒートはアデバヨがマッチアップし、バトラーのヘルプもあって右ベースラインへ追い込むと、アデバヨが値千金のブロックショットで仕留めてみせた。
この試合を終えて、ヒートはイースタン・カンファレンス7位の33勝29敗。プレーイン・トーナメントを回避できる6位のブルックリン・ネッツ(34勝26敗)とのゲーム差を2.0へと縮めた。
今シーズンのアデバヨは、2000年以来3年ぶりにオールスター選出を飾っており、ここまで57試合に出場して平均35.0分21.2得点9.8リバウンド3.2アシスト1.2スティール0.8ブロックにフィールドゴール成功率53.6パーセントを残している。
オールディフェンシブセカンドチームに3シーズン連続で選ばれているように、206センチ115キロのビッグマンはリーグを代表するディフェンス力を誇る。だが最優秀守備選手賞(DPOY)の投票では2年連続で4位と、ファイナリスト入りはできていない。
2021年はユタ・ジャズのルディ・ゴベア(現ミネソタ・ティンバーウルブズ)、2022年はボストン・セルティックスのマーカス・スマートが受賞しているのだが、アデバヨは28日に公開された『Bleacher Report』のテイラー・ルックスとのインタビューで、自身こそが2年連続でDPOYになるべきだったと話していた。
「僕は1番(ポイントカード)から5番(センター)までガードしている。それができる選手はそう多くない。僕、ドレイモンド(グリーン/ゴールデンステイト・ウォリアーズ)、ヤニス(アデトクンボ/ミルウォーキー・バックス)。あと誰かいるっけ? ルディにはできない。プレーオフのルディは変えないといけない。それにマーカス・スマートは1番から4番(パワーフォワード)までだ」
アデバヨにはすべてのポジションをカバーできるディフェンス力が備わっている。この男が2017-18シーズンにNBA入りしてからというもの、このDPOYはゴベア(2018、2019、2021年)とアデトクンボ(2020年)、スマート(2022年)しか選ばれておらず、グリーンは2017年に選出されていた。
DPOYはこれまでリムプロテクターを務めるビッグマン勢が数多く選ばれてきたのだが、近年はミケル・ブリッジズ(ネッツ)やドリュー・ホリデー(バックス)といった主にペリメーターをガードする選手たちも注目を浴びているだけに、アデバヨへの評価が上昇する可能性はある。
今シーズン、アデバヨはDPOY部門で自身初の最終候補入り、あるいは初選出を飾ることができるのかは気になるところだ。
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