2023.03.07

アデトクンボが“疑惑のリバウンド”で達成したトリプルダブルをリーグが取り消し

ウィザーズ戦で活躍したアデトクンボ(左)[写真]=Getty Images
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 3月6日(現地時間5日、日付は以下同)。ミルウォーキー・バックスはワシントン・ウィザーズを117-111で下し、今シーズンの戦績をイースタン・カンファレンスならびにリーグベストの46勝18敗とした。

 この試合で、ヤニス・アデトクンボは23得点10リバウンド13アシストのトリプルダブルに3ブロック、ジェボン・カーターが20得点、ドリュー・ホリデーが19得点7アシスト、ブルック・ロペスが15得点6リバウンド3ブロック、ジョー・イングルズが14得点3アシスト、グレイソン・アレンが11得点を記録。

 試合終了時点で、アデトクンボは今シーズン4度目(通算33度目)のトリプルダブルと報じられてきたのだが、“疑惑のトリプルダブル”として注目を浴びていた。というのも、10本目としてカウントされたリバウンドは、試合時間残り1.0秒に誰もガードしていない状況でリング下からショットを落としてオフェンシブ・リバウンドを獲得したものだった。

 『ESPN』や『Basketball-Reference』のプレー・バイ・プレーでは、このリバウンドが記録として残っているものの、『NBA.com』のプレー・バイ・プレーではアデトクンボが最後に落としたショットとオフェンシブ・リバウンドがなくなっており、この日のスタッツは23得点9リバウンド13アシスト3ブロックへ修正されていた。

 一夜明けた7日。『ESPN』のザック・ロウ記者は、リーグ側がアデトクンボの最後のリバウンドを取り消したと報道。リーグの規約では、フィールドゴールが公式に認められるためには、「フィールドゴールを決める意図」があるショットでなければいけないからだ。

 トリプルダブルというのは、1試合で得点、リバウンド、アシスト、スティール、ブロックのうち3部門で2ケタを記録して生まれるもので、6日を終えた時点でニコラ・ヨキッチ(デンバー・ナゲッツ)がリーグトップの25度、ルカ・ドンチッチ(ダラス・マーベリックス)が10度を記録しているものの、2ケタに達しているのはこの2選手のみで、そう簡単に毎試合達成できるものではない。

 そのため、キャリアで1回できるかどうかという選手もおり、今回のアデトクンボのように、NBAがトリプルダブルを取り消した過去がある。

 2004年にはアトランタ・ホークスに所属していたボブ・スーラが3試合連続でトリプルダブルを残すも、10本目のリバウンドは意図的にショットを失敗したとしてリーグが取り消していた。

 また、2003年には26得点9リバウンド12アシストを残していたクリーブランド・キャバリアーズのリッキー・デイビスが、試合終了間際に自チームのリングへレイアップを放って意図的に失敗し、10本目のリバウンドを拾ったことで問題視され、トリプルダブルがカウントされることはなかった。

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