2023.07.12

ザイオン・ウィリアムソンは体型維持に大苦戦? 健康的な食事について「ハードだった」

体重のコントロールが問題視されているザイオン・ウィリアムソンだが、意識改革に着手していくようだ [写真]=Getty Images
某ストリートメディアのシニア・エディターを経験後、独立。ひとつのカルチャーとしてバスケットボールを捉え、スポーツ以外の側面からもNBAを追いかける。

 ザイオン・ウィリアムソン(ニューオーリンズ・ペリカンズ)はNBA入り直前まで、レブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)を超える“世紀の逸材”として、ビクター・ウェンバンヤマ(サンアントニオ・スパーズ)以上の注目を集めていた。しかし、2019-20シーズンのデビュー以来、満足なプレーが見られたのは2年目のみ。全休した2021-22シーズンを含め、キャリアにおける1シーズンあたりの平均出場試合数はわずか28試合にとどまる。

 その原因と考えられているのが、体重のコントロールである。シーズン開幕前には毎年のようにオーバーウェイトが騒がれ、結果としてシーズンの大部分を離脱。その要因には不適切な食生活が挙げられており、依然として課題は解決されていない。

 これまでウェイトコントールについて「問題はない」としてきたザイオンだが、ギルバート・アリーナス(元ワシントン・ウィザーズほか)氏がホストを務めるPodcast番組『Gil’s Arena』に出演した際、健康的な食事について、意識の改善が必要であることを認めた。

「大変なことなんです。僕は20歳ちょっとにして、世界中の富を手にしたような気分になってしまいました。ハードですね。僕は今、意識改善の岐路にいます。特定の課題があるので、知識のある方々からサポートをしてもらっています。彼らに教わり、そこから前に進んでいくつもりです」

 ザイオンは198センチ128キロとされているが、実際の体重は異なるとの見方がほとんどだ。また、『ESPN』によると、彼は自身に“無敵の特性”があると信じ込み、若い頃は自分がアンストッパブルな存在だったと感じていたという。しかし、プロとして乗り越えるべき壁にぶつかり、手を差し伸べてくれる人々の意見に耳を傾けなければならない状況にあることを認識していると語った。

 4月、「NBAプレーオフ2023」進出を逃したペリカンズのバスケットボールオペレーションを担当するデイビッド・グリフィン氏は、ザイオンがもっと試合に出場するためには「ザイオン本人に責任がある」と述べていた。

2021-22シーズンは出場29試合と、主にベンチから試合を見守った [写真]=Getty Images

「彼(ザイオン)には改善できることがたくさんあると思いますし、彼も同意するでしょう。上から下まで、全体的な状況を俯瞰して、見つめ直す必要があります。成功するためには最善を尽くさなければいけません。それには彼からの協力が不可欠です」

 ザイオン自身も自分がやるべき課題をクリアする心持ちだ。そして、新シーズンに向けて調整するべく、レブロンからアドバイスを受ける予定のようだ。

「(デューク大学の)マイク・シャシェフスキーヘッドコーチが教えてくれたように、自分の責任を認めなければいけません。もっとうまくできたことがたくさんあります。今は修正している過程です。レブロンにヒントを受けて、柔軟性に重点を置き、バンドを使用したトレーニングに集中する予定です。それがコートに長く立つためにできることだと思います」

 満足な出場機会が確保できなかったザイオンは一時、ペリカンズとの関係性悪化も噂された。しかし、アリーナス氏との会話で試合に出場しないことを望んでいるわけではないことを強調した。

「僕はバスケットボール選手です。試合に出て、プレーしたい。ベンチからチームが敗戦するのを見ると、もし僕がコートに立っていれば、結果を変えられたと感じるんです。みんなに理解してもらいたいのは、プレーしたいということ、コートに立ちたいということです。誰もサイドラインに座りたいとは思いません」

 意識改革から本格的にフィジカルコンディションの調整に臨むザイオンにとって、来シーズンが真価を問われるシーズンとなりそうだ。

文=Meiji

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