2024.03.19
レブロン・ジェームズは、3月3日(現地時間2日)に開催されたデンバー・ナゲッツ戦で、前人未到のキャリア通算4万得点を達成した。NBAでこの大台に到達した選手はキングただ1人であり、確立された彼のレガシーはバスケットボールが続く以上、生涯語り継がれることだろう。
驚くべきことは、この記録が今もなお、全盛期のようなスピード感をもって更新中ということだ。息子とのプレーを望んでいることから、今シーズン終了後に引退を宣言することは毛頭考えづらく、シューズを脱ぐ頃には途方も無い数字まで上昇していることが予想される。
誰にも破られることのない偉業が誕生したと世間が確信している一方で、玉座に座る男はその意見に同調していない。なぜなら、当の本人が不可能を可能にし続けてきたからだ。レブロンは、攻撃的な才能が次々と現れる現代のNBAにおいて、自身の記録に近づく選手が現れるかと問われると、明言を避けながら自身の見解を述べた。
「全くわからない。かなりの間、試合に出場し、ケガなく、運に恵まれないといけないのは明らかだ。身体を大切にする必要があり、フロアに立ち続ける必要がある。そして、生産的でなければいけない。俺たちのリーグには素晴らしいスコアラーがたくさんいて、彼らが健康を維持し、長くプレーすれば、4万得点を超えられるだろう」
「考えられないようなことは、起こり得る。何年もの間、人々はカリーム(・アブドゥル・ジャバー )の記録が破られないと信じてきたが、俺はその記録を超えられた。重ねてになるが、かなりの幸運が必要で、長い間ハイレベルでプレーしなければならない。まあ、見てみようよ」
成熟した現代バスケにおいて、ジャバーの通算得点記録は数十年にわたって塗り替えることができないものとされてきた。しかし、レブロンが33年ぶりに記録を更新したように、才能あるプレーヤーがゲームを進化させれば、どんな不可能もなくなることだろう。
ドンチッチは、昨シーズンまでにNBAキャリア通算9100得点を記録。レブロンのデビューから5年間の通算得点は1万689得点となっており、今季の得点ペースを考慮すれば大きな遅れは取っていない。また、ヴィクター・ウェンバンヤマが記録している1試合平均26.0得点も、レブロンのルーキーイヤーを約5得点も上回っている。
果たして、レブロンの記録を超える選手は現れるのだろうか。もしかすると、心のどこかではキングもそれを楽しみに、未来あるプレーヤーたちにエールを送ったのかもしれない。
文=Meiji
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