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レジェンドのウェイドが明かした「NBAでプレーしたなかで最も楽しかった」シーズンとは?

ウェイドがヒート時代を回想[写真]=Getty Images
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■「快進撃を見せてプレーオフへ進んだ最初の年だね」

 7月19日(現地時間18日)。昨年5月に引退したカーメロ・アンソニー(元デンバー・ナゲッツほか)が、自身のポッドキャスト番組“7PM in Brooklyn”の最新エピソードを公開した。

 今回ゲストで出演したのはドウェイン・ウェイド(元マイアミ・ヒートほか)。2003年のドラフトで、カーメロは1巡目全体3位でナゲッツ、ウェイドは同5位でヒートから指名されてNBA入り。

 2003-04シーズンはクリーブランド・キャバリアーズのレブロン・ジェームズ(現ロサンゼルス・レイカーズ)が新人王に輝き、オールルーキーファーストチームにはそのレブロンとカーメロ、ウェイド、トロント・ラプターズのクリス・ボッシュ、シカゴ・ブルズのカーク・ハインリックが名を連ねた。

オールスターでも競演したカーメロ(左)とウェイド(右)[写真]=Getty Images

 ウェイドはNBAキャリア16シーズンのうち、キャリア最初の13シーズンを含む約15シーズンをヒートでプレーし、主力として3度の優勝に大きく貢献。レギュラーシーズン通算2万1556得点や5310アシスト、1492スティールなど、数多くの部門で球団最多記録を保持し、背番号3が永久欠番になっている。

 オールスターに13度、オールNBAチームに8度、オールディフェンシブチームに3度選ばれてきたシューティングガードは、NBAの75周年記念チームに名を連ねて、2023年にはバスケットボール殿堂入りも飾ってきた。

 番組内で、ウェイドはNBAキャリアで“最も楽しめたシーズン”についてこう話していた。

「ルーキーイヤーだね。まったく期待されていなかったんだ。あの時の僕らはとにかくバスケットボールをプレーしていた。0勝7敗スタートで酷かったんだ。そこでボールを動かして、楽しんでプレーしようとしたのさ」

 ウェイドが入団する直前の2002-03シーズン。ヒートはイースタン・カンファレンス13位の25勝57敗に低迷。迎えた2003-04シーズンはウェイドのほかにエディ・ジョーンズやラマー・オドム、カロン・バトラー、ブライアン・グラントらがいたものの、開幕7連敗スタート。そのチームでウェイドは新人ながら主力の一角としてプレーしていた。

「初めて夢を実現させて、自分の名を知らしめようとしていた。敵地の遠征は新鮮で、泊まったホテルもすごかったよ。最初の1年間はNBAでプレーしたなかで最も楽しいものだった」

 ヒートはイースト4位の42勝40敗でレギュラーシーズンを終え、第4シードでプレーオフに進出。第5シードのニューオーリンズ・ホーネッツ(現ペリカンズ)とのファーストラウンド初戦で、ウェイドは決勝弾となるフローターを決めるなど躍動。

 4勝3敗でホーネッツとのシリーズを制したヒートは、カンファレンス・セミファイナルでインディアナ・ペイサーズに2勝4敗で敗れたとはいえ、予想外の大躍進を見せた。

ウェイド(左)はキャリア2年目からシャック(右)とプレー[写真]=Getty Images

 2004年夏。ヒートは大型トレードを断行し、当時リーグ最強のビッグマン、シャキール・オニール(元レイカーズほか)を獲得して優勝候補へ浮上。ウェイドにとってキャリア3年目の2005-06シーズンにヒートは球団初優勝を達成し、ウェイドは文句なしの活躍でファイナルMVPに選ばれた。

 ウェイドはシャック加入後のキャリアをこう語っていた。

「2年目にシャックが加わったことで、ビジネスになったんだ。今すぐ勝たなければいけなかった。すべてが変わってしまったんだ。だから最初の年にラマー・オドムやカロン・バトラー、ブライアン・グラント、エディ・ジョーンズと一緒に快進撃を見せてプレーオフへ進んだこと。あの時は楽しんでコートへ出てプレーしていた」

 シャックがレイカーズからヒートへ移籍した要因の1つはウェイドがいたからだった。強靭な肉体と驚異的な身体能力を駆使したドライブを中心にリーグ有数の選手へと飛ぶ鳥を落とす勢いで飛躍していったウェイドの成長なしに、ヒート初優勝はなかった。

 その反面、ウェイドは若手ながらチームを背負う主力の1人として、苦しい思いも経験してきたということなのだろう。

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