2025.02.03

ドンチッチがマブスに残した感動的なメッセージ…「ノーステキサスが故郷に感じられた」

NBAのキャリアをスタートさせた土地とチームに惜別のメッセージを送ったドンチッチ [写真]=Getty Images

 NBAの冬のマーケット締切直前に起きた、ルカ・ドンチッチロサンゼルス・レイカーズ)とアンソニー・デイビスダラス・マーベリックス)のS級トレードは一体、誰が予想できただろうか。

 ダラス・マーベリックスのニコ・ハリソンGMが引き金となったこの大型トレードは、本人たちはおろか、ヘッドコーチや各球団のリーダー格にも知らされておらず、突如として秘密裏に取引が行われた。これにはケビン・デュラント(フェニックス・サンズ)やジョエル・エンビード(フィラデルフィア・セブンティシクサーズ)など、多くのNBAプレーヤーたちも驚きを隠せず、NBAという一大ビジネスに常識は通用しないことが再認識された。

 トレードされたドンチッチも、突然の出来事に気持ちの整理がついていないことだろう。しかし、5度のオールスターはダラスを離れる前に、愛すべきマーベリックスとファンたちに感動的なメッセージを残している。

「親愛なるダラスへ。7年前、僕はまだ10代の少年として、バスケットボールの最高峰でプレーする夢を追いかけてこの街にやってきました。ここでキャリアを全うし、何としてでも皆さんにチャンピオンシップをもたらしたいと願っていました。注いでくれた愛情とサポートは、僕の想像をはるかに超えるものでした。スロベニアの若者が初めてアメリカに来たとき、皆さんのおかげでノーステキサスがまるで故郷のように感じられました。良いときも悪いときも、怪我に苦しんだ日々も、NBAファイナルの舞台に立ったときも、皆さんの応援が変わることはありませんでした。最高の瞬間を一緒に喜んでくれたこと、そして僕が最も支えを必要とした時に励ましてくれたことに、心から感謝しています。ダラスのコミュニティで関わらせてもらったすべての組織の皆さん、大切な活動に参加し、助けを必要とする人々に希望をもたらすお手伝いができたことを誇りに思います。バスケットボールの旅の新たな1ページをめくるにあたり、僕はもうひとつの故郷であるこの街から旅立ちます。ダラスは特別な場所であり、マブスのファンは特別な存在です。心の底から、ありがとう。ルカより」

 ドンチッチは、2018年にスペインのレアル・マドリードからNBA入りを果たし、1巡目3位指名でマーベリックスに加入(アトランタ・ホークスからのトレード)。背番号77は、初年度から“神童”としてその才能を遺憾なく発揮し、レブロン・ジェームズのデビューイヤーを凌駕する平均21.2得点7.8リバウンド6.0アシストを記録して文句なしの新人王に輝いた。以来、マーベリックスの象徴として球団のレジェンドであるダーク・ノビツキーの後継者を担ったドンチッチは、7年間で平均28.6得点8.7リバウンド8.3アシストの成績を残す。個人としても5年連続のNBAファーストチーム選出、さらに昨シーズンはカンファレンスMVPの活躍で、マブスを2010−11シーズン以来のNBAファイナル進出に導いた。

 年齢は未だ25歳。これからキャリア全盛期を迎え、マーベリックスに再び悲願のタイトルをもたらすと思われていた矢先のトレードに、リーグ関係者やファンたちはショックを隠しきれていない。

 しかし、ドンチッチはこの事実を受け入れて、新天地であるロサンゼルス・レイカーズでの意気込みも投稿している。

「この素晴らしい機会に心から感謝しています。バスケットボールは僕にとってすべてであり、どこでプレーしようとも、同じ喜び、情熱、そして優勝という目標を持って臨みます」

 ドンチッチは、Xのプロフィールアイコンとバナーをレイカーズのレジェンドであるコービー・ブライアントに変更し、レイカーネーションへの意志を表明。また、ロブ・ペリンカGMもドンチッチを“唯一無二の若きグローバル・スーパースター”と称し、「これから何年もこのフランチャイズを牽引していく存在。彼の勝負強さと優勝への強いこだわりは、チームの原動力となるだろう」と期待を寄せている。

 パープルとゴールドのジャージに身を包んだドンチッチは、レブロンや八村塁との共演でどのような輝きを放つのだろうか。

文=Meiji

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