2025.06.28

今シーズンは7選手がアキレス腱断裂…リーグが専門家委員会を設置し原因調査へ

アダム・シルバーがアキレス腱断裂が多発した状況についてコメント [写真] = Getty Images
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 NBAは、選手のアキレス腱断裂が相次いでいる状況を受け、原因究明のための専門家委員会を設置した。6月26日(現地時間25日、日付は以下同)、コミッショナーのアダム・シルバーが現地メディア『ESPN』のインタビューの中で明かしている。

 シルバーは「NBAドラフト2025」の中継の中でキャスターとのインタビューに応じ、以下のようにコメントしている。

「タイリース(・ハリバートン/インディアナ・ペイサーズ)がアキレス腱を断裂する前の時点で、私たちは既に専門家の招集を進めていました。今シーズン、アキレス腱断裂は7件発生しています。昨シーズンは、全く同じ状況下で1件も発生していません。また、過去を振り返っても最も多くて4件でした」

 シルバーが言及しているハリバートンのアキレス腱断裂は、23日の「NBAファイナル2025」第7戦で発生した。ハリバートンの他にも、レギュラーシーズンではジェームズ・ワイズマン(ケガ発生当時はペイサーズに在籍、2月にトロント・ラプターズから解雇)、アイザイア・ジャクソン(ペイサーズ)、デジャンテ・マレー(ニューオーリンズ・ペリカンズ)、ドリュー・スミス(マイアミ・ヒート)の4名、さらにプレーオフではデイミアン・リラード(ミルウォーキー・バックス)とジェイソン・テイタム(ボストン・セルティックス)がアキレス腱断裂という惨事に見舞われている。

 シルバーはこの状況を「非常に真剣に捉えている」と語り、試合数とケガの直接的な因果関係を否定しつつ、考えうる原因として以下のように語った。

「この10年間を振り返ると、アキレス腱断裂の多くはオールスター前に発生しています。そのため、ケガの原因に試合数の多さが関係しているとは明確に言えません。ただ、ご存知の通り、今のNBA選手はオフシーズンの間もトレーニングを行っており、それが週に3試合をこなすレギュラーシーズンよりもハードなことがあります」

 シルバーは続けて、専門家の意見として、NBA選手たちが10代の期間に過度な負荷をかけてしまっている可能性についても言及した。リーグは、これからデータを分析やAIを用いたパターン解析を進め、原因究明を図るとのこと。来シーズン以降は状況が改善していることを願いたい。

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